外国債券クラスを組み込まない場合のリスク
ものすごく要約させていただくと、
- 為替ヘッジありであれば外国債券クラスを組み込む価値があるが為替ヘッジなしの場合は組み込む価値はなさそうだ。
ということになります。
ybさんがご指摘されているように、ローコストで為替ヘッジありの外国債券クラスに投資するのは現実的には困難です。
もし、パーフェクトな為替ヘッジができて日本債券並みのコストで日本債券より金利の高い外国債券に投資することができるとするなら、それは、金利の高い日本債券が手に入るのと同等ということになるわけで、それならば得に決まっています。
ただし、もし、そんなパーフェクトな投資手段が存在したら、裁定が働いて、日本の金利と外国の金利が同じになってしまうような気がします(笑)。
さて、本題に移ります。
前回のエントリーのシリーズで私は外国債券クラスをゼロにすると書き、実際、全部売っちゃいました。
いまさらですが、売っちゃってよかったんでしょうか?(^^;)
外国債券クラスを買わないとどんなリスクがあるでしょうか?
いろいろ、あるかもしれませんが、ここでは、以下の場合について考えます。
為替と株価の関係で考えた場合、
- 円高・株高
- 円安・株高
- 円高・株安
- 円安・株安
の4つの状態が考えられます。実は、この時、4番目の
- 「円安かつ株安」になったとき
に外国債券がないと困ります。
1と3のケースでは日本債券が全体を支え、1と2のケースは株が全体を支えます。
4だけ、支える資産がなくなってしまうのです。
分散投資がうまくいかない?
これについて私は、
- 4の時期は種まきの時。ひたすらドルコストしよう。
と考え方で対処しようとしています。
すなわち、この状態の時は、パフォーマンスが下がってもいいのです。むしろ、そんな時期も資産運用には必要だと考えているわけです。
もちろん「4つの状態は、それぞれ長くは続かない」というのが大前提。
バブル崩壊後、下がり続けた日本株も、実は、上がったり下がったりしながら推移していました。
単に分散しただけでは資産運用はできません。このマーケットのアップダウンの力を利用する必要があります。
- 1と2では、ルールを決めて気合で株を売り、利益を確定する。
- 3と4では、ルールを決めてひたすら株を買い、明日に備える。
毎期毎期短期で収益を上げなくてよい個人投資家だからこそ取れる基本戦略です。
この戦略をある程度の期間以上続けることができるというのが、外国債券がなくても大丈夫と判断するにいたった理由の背景にあるのでした。
コメント
と言うより、外国株式クラスの為替ヘッジはいいんですか?
投稿: dell | 2013年2月 4日 (月) 14時54分
Dell様
コメントありがとうございます。
外国株式については為替リスクは仕方ないと思っています。山崎さんの影響なのか・・・はわかりませんが、そう考えていらっしゃる方は多いようですね。
投稿: NightWalker | 2013年2月 4日 (月) 22時33分
外国債券の期待リターンは国内債券と同等、しかしリスクは為替リスクのぶん大きいと考えるなら、同じ理屈で、外国株式の期待リターンはヘッジの有無に関わらず同じ、しかし為替リスクのぶんヘッジ有りの方がリスクが少ないはずではないでしょうか。
だとするなら、インデックス投資家が投資すべきはヘッジ付きの世界株式インデックスファンドであるはずですが、そのようなファンドに投資している話もそのようなファンドを渇望する話も寡聞にして聞きません。そのことが非常に不思議です。
もっとも、目先の相場観から言えば、円安基調であり、ヘッジしないほうがパフォーマンスはいいかもしれませんが・・・。
投稿: dell | 2013年2月 4日 (月) 23時37分
dell 様
なるほど。確かにヘッジコストのトラウマにとらわれていた面は否めません。
一度ゼロベースで考えてみようかなあ。
アドバイスありがとうございました。
投稿: NightWalker | 2013年2月 5日 (火) 22時13分