前から、ちょっと気になっていること
インデックス投資の宣伝をしてくれる証券会社さんや雑誌、書籍も多く見かけるようになりました。
ところで、前から、ちょっと気になっていることなんですが、それは・・・
- インデックスで世界分散で長期投資をすれば誰でも1億円作れる
という類の宣伝文句です。
私は、帯やタイトルに上記のようなことが書いてある本や雑誌を見かけると、少々失望します。
必ず儲かる方法はない
からです。
理由となるかはわかりませんが、つらつらつら、と書いてみますと・・・
- 人生は有限で、長期投資といっても高々20年ぐらいしかできない。
- 今回のような大幅な相場の下落が、長期投資の後半で発生すると結構苦しい。
- 長期投資で失敗すると取り返しは付かない。人生は帰ってこない。
直感的に見ても、長期投資は、リスクが高いのです。
1億円、というコピーを書きたい気持ちはわかりますが、もう少し、低めの数字が現実的ではないかと思います(^^;)。
コメント
私もタイトルが気になります。
インデックス投資本では、射幸心を煽るような投機本をよく批判してます。「確実に○○株で一財産を作る」とか「フツーの主婦でも○○投資でウン千万」というタイトルの本がターゲットです。
一方、インデックス投資本でも、そのタイトルは「ほぼ確実に○○があなたの財産に変わる○○投資法」とか「○○でも続けられる 毎月5万円でウン千万円つくる積立て投資術」であったりするので、タイトルだけ見ると同類にも見えます。投資に興味が無い人が、本屋で表紙だけを見たら、投機本もインデックス投資本も区別がつかないでしょうね。
投稿: | 2009年9月27日 (日) 20時31分
これは同感します。
何も知らない人が見れば「ウサンくさい」としか
思えないでしょうね・・・(汗
利点ばかり謳うだけでなく問題点も取り上げて
後は個人の判断に任せる・・・が理想ですね。
勿論業界の人はそんな事はできないので(爆)、
個人投資家ブログで啓蒙するしかないのかも
しれませんね。
(ただ個人投資家ブログでも???と思える記述が多いですが)
そんな訳(?)でNightWakerさんグッジョブです(笑)
投稿: ポッキー | 2009年9月27日 (日) 23時47分
どなたかが以下のニュアンスで書いていました。
「インデックス投資も屁理屈なのだが、一番マシな屁理屈なので実行している」と。
必ず儲かる方法ってないですよね。
投稿: レオ | 2009年9月27日 (日) 23時56分
皆さまコメントありがとうございます。
>?様
同じ穴のむじなってことになってしまいますね。
>ポッキー様
>個人投資家ブログでも???
耳が痛いです(笑)
>レオ様
>一番マシな屁理屈
なるほど~。
山崎元さんも同じような論調ですよね。
投稿: NightWalker | 2009年9月28日 (月) 11時40分
毎月5万円で7000万円つくる・・・とかいう架空の例で考察してみましょう。仮に25歳から毎月5万円、60歳まで積み立て投資する。下記の金融電卓に(↓)
①資金0万円、毎月5万円、35年間運用、6995万円と入力すれば、積立金2100万円、総資産6996万円、5.9%の運用利回りが必要とでます。
http://www.morningstar.co.jp/tools/simulation/#
6%弱の結構、高利回りが必要です。さらにNightWalkerさんご指摘のように、
>今回のような大幅な相場の下落が、長期投資の後半で>発生すると結構苦しい。
これは、なにも後半だけじゃなく、運用期間中(35年間)に何回か発生すると
http://www.core-net.jp/column/m20090130.html
http://www.core-net.jp/column/m20080320.html
この例は+50%、-40%が一年おきに交互に発生するという極端な話ですが、成る程と思える部分もある。最近のファンドの海さん、”バラツキ”に関する計算大爆走ネタとも関連しています。勿論、保有コストも減らすのも大事。これは選択する金融商品だけで決まりますから簡単にできる運用効率向上策です。かつ、”バラツキ”の影響が多大であると認識するならば、分散投資の前提、標準偏差(±2σ以内)を否定して、TAAやアセットローテーションを噛ませるのが必要になると思いますが、このような考え方をどのくらい、それらの本で説明しているか疑問ですね。
それと税金(税率)の”怖さ”を説明しているか?①の計算例、35年後、税率がどれくらいになっているか?20%だとすると、
2100+(6996-2100)×0.8=6016万円
に実質、手取りが減ってしまいます。実質、手取りが7千万円とするには、
②資金0万円、毎月5万円、35年間運用、8236万円と入力すれば、積立金2100万円、総資産8237万円、6.6%の運用利回りが必要とでます。
2100+(8237-2100)×0.8=7010万円
これで手取りがほぼ、7000万円です。5.9→6.6%に0.7%運用利回りを上げなければなりません。このへんのことも、どのくらい、それらの本で説明しているか疑問ですね。
投稿: Werder Bremen | 2009年9月28日 (月) 21時21分
Werder Bremen様
結局、長期投資は危険なので、欲張らないことが極意であるような気がしています。
投稿: NightWalker | 2009年9月29日 (火) 08時13分
私が最近気になるのは「リーマンショック直前(の最悪の時期)から始めていてもインデックス投資の積立ならプラスになっている。(だからインデックス投資なら安心)」と言う論調のものです。
リーマンショック直前って積立を始めるのならむしろ好機と言ってもいいくらいだと思うんですよね。まあ今後世界経済が発展(回復?)することが前提にはなりますが。
投稿: TA | 2009年10月 4日 (日) 22時08分