公益資本主義
日経ビジネス2009.3.16号 旬のキーワード 公益資本主義 という興味深い記事があります。
原丈人さんです。
公益資本主義の5つのポイント
- 会社は株主のもの → 従業員、取引先、経営陣、株主のバランスが重要
- 経営陣のストックオプション → 株価を気にして短期志向になるので排除すべき
- 高すぎるCEOの給与 → 一般従業員の300倍以上は極端。公平な利益分配を。
- 投資ファンドの放任 → 短期利益を追求し、企業活動を妨害するファンドを規制
- 内部留保より配当重視 → 長期的な研究開発への投資を優先し、剰余分を配当に
要は今の資本主義は、短期利益ばかりを追求する結果になりがちで、企業は長期投資しずらくなっている、というわけなんです。
3番目の高すぎる給与っていうのは、最近も大騒ぎになっています・・・・。
強欲資本主義はいけませんよねー。
で、どうしたら公益資本主義に誘導できるかという処方箋なんですけど、税制で制御できないか?というのが、原さんのご意見でした。
- 長期投資が短期投資より有利になる税制
- 投機を税制で抑制
長期投資が有利な税制という案には、私も賛成です。
ちなみに 21世紀の国富論 では、日本を世界でいちばん税金の安い国にしよう。そうすれば、その分が未来への投資に向かう、と主張されています。
現在の金融危機が終わった頃には、どんなシステムが築かれるのでしょうかねー。
コメント
>長期投資が有利な税制という案には、私も賛成です。
私も”非課税枠”と聞くと涎が出るんですが、実現可能か判りませんが、一寸、面白そうな政府税調案が有るみたいですね(↓、5項目目)。是非、実現して欲しいものです、ゴホゴホ。
http://www.daiwa.jp/study/tax/outline/point.html
投稿: Werder Bremen | 2009年3月19日 (木) 02時02分
おはようございます。
会社がだれのものか、考えるときに、消費者も考えるべきではないかと思いますね。
カルテルを結んで価格統制に走ったり、役所や政治家に運動して、高額な価格設定を操作したりということは行われがちです。
また、経済学の理論では、株価とは、将来の配当を現在価格に割り引いたものの総和ではないでしょうか。研究開発は大切です。しかし、投資する側に、会社側が返済義務のない金を出させて、わが社の株式は値上がりするに違いないからそれで納得しなさいというのも、どの程度の妥当性があるかということもありますね。
バランスということではないでしょうか。
投稿: おじさん | 2009年3月19日 (木) 09時46分
皆様コメントありがとうございます。
>Werder Bremen様
景気対策は、減税しかないと思っています。
>おじさん様
消費者は重要なステークホルダーですね。
消費者に報いる⇒売れる⇒会社が儲かる⇒株主が儲かる⇒再投資する⇒責任もって研究開発など新しいことをする。という経済サイクルが拡大していってほしいわけです。
投稿: NightWalker | 2009年3月21日 (土) 16時18分