黄金の扉を開ける 賢者の海外投資術
橘玲さんの新刊、「黄金の扉を開ける 賢者の海外投資術」を読んでみました。
相互リンク先の水瀬さんがご紹介していますね。
一言で言って、
さすがの一冊
です。
あとがきに
- 本書は、「海外投資を楽しむ会」10周年企画として、これまでつちかってきた海外投資のノウハウを一冊にまとめたもの
- 本書は臆病者のための株入門 (文春新書)
の上級者版
と書かれていましたが、まさにその通りの
さすがの一冊
です。
本ブログをお読みの方であれば、おそらく、
- 第1章 究極の投資VS至高の投資
- 第3章 ミセス・ワタナベの冒険
- 終章 億万長者になるなんて簡単だ
あたりが、特に興味深く読めるところではないでしょうか。むろん、全章、面白いです。個人的にはヘッジファンドのお話が勉強になりました。
また、各章の最後の1-2ページほどに書かれたテキストは、橘さんの深い洞察力と文筆家としての高い力量を感じさせるものになっていて、ため息が出るほどです。ぜひ、読んでいただきたい内容でした。
昨今の軟調な相場状況では、時にとても不安になるわけですが、本書は、良質の精神安定剤ともなるでしょう。
最後に、終章の最後の言葉を引用させていただきます。
自由とはたんなる観念ではなく、個人の経済力から生み出されるのである。
この言葉の持つ意味は、非常に深い、と個人的に感じました。リタイアメントのみならず、サラリーマン生活でも、たんなる会社や市場の奴隷なのか、自由が確保されているのか、この境目に、これがあるような気がします。(個人的な見解です)
コメント
> 自由とはたんなる観念ではなく、個人の経済力から
> 生み出されるのである。
まさしく、その通りですね。
自由とは、Financial Independence なんですよね。
投稿: ひろん | 2008年4月 5日 (土) 11時32分
僕も「さすがの一冊」だと思いました。
精神安定剤ゲットです(^^)
投稿: 水瀬 ケンイチ | 2008年4月 5日 (土) 11時58分
「自由の立脚点は自立と自律である」
某恩師の言葉です。
会社に首輪でつながれているのではなく、
自分自身の能力と経済力を伸ばして
いつでもこちらから辞表を出せるぐらいの
気概と矜持で生きたいものです。
難しい、のですけどね。
智に働けば角が立つ、情に掉させば流される。
意地を通せば窮屈だ。とかくこの世は住みにくい。
(夏目漱石)
強くなくては生きていけない。
優しくなければ生きていく資格がない。
(レイモンド・チャンドラー)
投稿: 千鳥足の投資家 | 2008年4月 5日 (土) 21時58分
皆様コメントありがとうございます。
>ひろん様
自由の最初の前提に経済がありますが、心の自由というのは、これまた、ひとそれぞれであります。
>水瀬様
橘さんの著作には、今後も期待しています。
>千鳥足の投資家様
>レイモンド・チャンドラー
The Long GoodBye フィリップ・マーロウですね。自由を得る旅は、ハードボイルドなのかも。
投稿: NightWalker | 2008年4月 6日 (日) 00時34分