原油アナリスト(米国) フィリップ・バーレガー氏のお話
このお方が「そろそろ大事な、何とかという『風』が吹き出した気がする」と言い出した今日この頃です。
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日経新聞、4/8「米金融不安を聞く」というインタビュー記事です。原油アナリスト(米国) フィリップ・バーレガーさんという方へのインタビュー記事がありました。
- 原油、穀物などに分散投資するインデックス商品を通じ、投資マネーが原油に流入(2004年後半以降総額2210億ドル)
- (サブプライム問題による)信用収縮で資金調達コストが上昇。原油輸入に必要な貿易金融のコストも上昇。コスト上昇により石油会社は在庫を縮小。
- 売り手側が値下がりリスク軽減のためのヘッジ売りも減少。(在庫縮小により必要性が減ったのと原油高騰でヘッジ売りの損失が増えたためと分析)
悪循環を断つ方法は?という問いに対しては、FRBに過剰な政策負担をかけるのをやめること提案されています。
フィリップ・バーレガーさんによると、1980年第二次オイルショックの時、投資家は、やっぱり銀などに投資したそうですが、
「当時のボルカーFRB議長は、銀行に対し、商品向け投資をやめるよう要請。ニューヨーク商品取引所も銀を買い占めたテキサスの富豪に持ち高制限を課すなどしてバブルを収束させた。」
だそうです。
商品は、株式とは違います。シロート考えなんですが、需給や原価からあまりに離れた値動きをしたり、経済情勢から金利だけではコントロールできなくなった場合、相応の規制が必要になるのではないでしょうか。自由でありすぎても規制がありすぎてもだめなんでしょうね。
米国は合理的と判断したら必ず実行する国です。
そんなことも考えつつ、私は、コモディティは買っていません。買うことがあっても、コモディティに限っては、インデックスは買わないでしょう。(個人的な見解です)
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<与太話コーナー>
さて、合理的なことがなかなか実行できないどこかの国のお話ですが、どうなるんでしょうか。このお方は、風を読むのに長けた勝負師ですからね。勝機が見えたのかな?
道路特定財源の一般財源化を2009年度から実施するという、ひょっとすると、郵政民営化よりも難しく、本丸に近い構造改革です。「ねじれ」にかこつけて「ひと演説で」実現の流れができました。これは、よく考えると、すごいことです。これに反対しちゃいかんのでは?
いくつかの制約を持つこの国が厳しーーい国際競争社会の中で自由と独立を堅持するためには、経済が重要です。政治の大きな使命ではないかと。
この本の最後に書かれた
自由とはたんなる観念ではなく、個人の経済力から生み出されるのである。
という文章。
国家の自由というのも、同じかもしれませんよ。(個人的な考えです)
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