積極運用型投信 市場平均に勝てる?
2008/3/2 日経新聞の資産運用欄に「積極運用型投信 市場平均に勝てる?」という記事がありました。
相場の混乱が続く中、個人投資家には「投資信託ならプロが運用してくれるので、うまく資産を増やせるのでは」との期待もある。実際はどうなのだろう。日本株の積極(アクティブ)運用型投信の成績を2000年のIT(情報技術)バブル崩壊後からさかのぼって分析してみた。
- 2000年2月以前から運用されている日本株の投信
- 2008年1月末 純資産が200億円以上
が分析対象なのですが、16本でした。
投信は長期投資の手段とされるが、純資産を増やしながら長期運用されている投信がそもそも少ない。
と。いやはや、まったくです。
さて、記事では、その16本を、対象期間通期、上昇期、下落期ごとに分析されています。その表を勝率という観点で私がまとめ直したのが以下です。
項目 | 2000/3 - 2008/1 |
2000/3 - 2003/4 |
2003/5 - 2007/6 |
2007/7 - 2008/1 |
対象 期間 |
下落期 | 上昇期 | 下落期 | |
TOPIXを上回った投信数 | 5 | 4 | 14 | 2 |
勝率 | 31% | 25% | 88% | 13% |
記事では、投信選びのポイントとして、
- 相場が上昇するとみるなら指数連動型投信より積極運用型投信を選ぶ意味はある。
- バリュー型は過去は相対的に成績が良かった。
- 信託報酬が低い投信の方が成績が良くなりがち。
の3点を指摘しています。但し、
- 上昇局面やバリュー型でも成績が悪い投信もある。
- ある時期の好成績が、次の時期にも続くとは限らない
と釘もさしています。
まっとうなお話です。
補足しておくと、以下の2本なんかは、対象からもれています。
- JF 中小型株オープン
- 小型ブルーチップオープン
中小型株系ファンドは、ベンチマークがTOPIXだったので対象外だったのかな?
私としては、資産総額がある程度あって長期に運用されているアクティブファンドの数が少ない、という点がもっとも重要ではないかと思います。
ちなみに、通期でTOPIXを上回った栄えあるファンドは次の5本でした。
- アクティブ・バリュー・オープン
- さわかみファンド
- ダイワ・バリュー株・オープン
- 大和住銀日本バリュー株ファンド
- 利益還元成長株オープン
でも、最近は不調のファンドもあります。ご注意ください。
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