大納会とさわかみファンド 2007
昨日は大納会でした。
さて、さわかみファンドのこの一年。どうだったんでしょう。昨年と同様に見比べてみることに。
- | 日経平均 | TOPIX | ジャス ダック |
さわかみ |
2006年末 | 17225.83 | 1681.07 | 85.95 | 18516 |
2007年末 | 15307.78 | 1475.68 | 72.17 | 17099 |
騰落率 | ▲11.13% | ▲12.22% | ▲16.03% | ▲7.65% |
おお!昨年に引き続いて、TOPIXに勝利しました。今年は、日経平均にも勝利(昨年は負けました)。 昨年同様、
TOPIXと同じと思って売り飛ばさなくて良かった。
と申し上げておきます。結果論です。ちなみに、12月の月末報告書によると、三洋電機さん(IHIさんも)はホールドのようです。
でも、ニッポンだめでした。マイナスはマイナスです。
本日の日経朝刊1面「試練の2008年 日本の針路」というコラムに、米コロンビア大教授グレン・ハバードさんのインタビュー記事がありました。
まず、米国について。
- 米国は成長が減速するのは間違いないが、景気後退の可能性は小さい。
- サブプライムの早期問題解決には金融機関の損失の明確化が一番重要。
- (米大統領選と経済政策について)自由貿易に矛先を向けている議論の広がりを懸念。所得格差などの主因は技術革新の速さにあるが、グローバル化のせいにされている。
私自身は、「技術革新とグローバル化の両方とも影響しているが、どちらも止めることは不可能」と認識することにします。
続いて、日本経済について。
- 人口減の中で成長するには、生産性を高めることが不可欠。
- 世界で活躍する強い多国籍企業と、生産性の低い国内型企業との差がはっきりしている。
- 内需をいかに高めるかが課題。
とのこと。
米国の心配しているひまがあったら、自分の国のことを必死にやれ、と........い、言われんでもわかっとるわあーー(^^;)。
構造改革は不可欠。そして、構造改革には、以下の特徴があります。
- とても大変。つらい。
- 実行するのは、日本人全員。
そして、私自身が日本人そのものであることを肝に銘じまくっておきたいと思います。
コメント
いつも読ませて頂いております。
格差拡大の原因についてはおっしゃる通りだと思います。自分の実感にも合ってます。
しかし以前からの疑問なのですが、構造改革って何なのでしょうか。今までいろいろ聞いてきても、今ひとつはっきりしない気がします。何の改革なのか?制度?雇用?行政府の整理なのか?具体的に提示されないと、それでグローバル化と技術革新に対応できるのかわからないように思います。
お考えをお聞かせ願えれば幸いです。
投稿: bluegold | 2007年12月29日 (土) 12時25分
bluegold様
コメントありがとうございます。
>構造改革って何
求められているのは、生産性の向上だと思います。
生産性=
・日本人一人当たりの生産高(≒利潤)
・社員一人当たりの生産高(≒利潤)
・我が家一人当たりの生産高(≒利潤)
例をあげると、私の場合ですが、我が家の生産性を上げるために投資をしている面があります。
最も効果があったのは、投資資金を捻出するため使うお金をセーブしたこと、だったと思います。いうなれば我が家の構造改革。このせいで楽しい消費の一部は犠牲になりました。"痛み"です(^^;)。
運用は2番目ですが、ここでも技術革新(ネット証券の活用)とグローバル化(世界分散投資ビークルの登場)が寄与しているハズです。
政治の責任は、これらの自己責任で行われる生産性向上活動にブレーキをかけない、あるいは促進する制度、たとえば規制緩和や減税、などだと思いますが、いかがでしょう。
bluegoldさんは、どうお考えですか?
投稿: NightWalker | 2007年12月29日 (土) 14時23分
早速ありがとうございます。
なるほど「生産性の向上」と捉えるのがすっきりしますね。
私がもうひとつの軸と思うのは本文にもありますが、「内需の拡大」でしょうか。バブルに懲りたのと将来不安とで必要な消費までも抑えすぎて、合成の誤謬につながっているような印象があります(自戒を込めて)。適切な消費ならさらに生産性の向上に役立つでしょうし。
政治で叫ばれている(いた?)構造改革はどうも内容がはっきりしなかった上、ほんとに意味のあるものにつながっていたのか疑問でした。郵政民営化も、サービス水準の向上という点では?と思います。
規制緩和なら東京市場の規制緩和をして欲しいですね(^^;)。
投稿: bluegold | 2007年12月29日 (土) 15時09分
bluegold様
なるほど~、合成の誤謬ですね。鋭いご指摘ありがとうございます。自戒致します。
さて、
>内需の拡大
です。
国内消費量≒内需
とすると将来の人口減の中で内需拡大を図るためには、
国民一人当たりの消費量増
しかありません。
大変、むずかしそうです。
一番いいのは、生産性向上の結果、所得が上がり(成長期待が高まり)、どんどんお金を使うようになり、消費に足る価値ある(楽しい)サービスも増え....というストーリーです。
強制的に消費金額だけを増やそうとするアイデアもあると思いますが、何となくいやな感じがしますよね。
>政治で叫ばれている(いた?)構造改革
小泉改革という言葉は記号のようなものかと(^^;)。
不良債権処理は効果がありましたが、これは、病気の治療。成長のための構造改革は「やっとこれから」という真の責任が問われる時にリーダー交代。財政改革の本当の本丸は年金改革だったようで、今、大騒ぎになっていますね。
東京市場の規制緩和は、期待はしていますが、ものすごく気長に考えています。それまでは海外ETFがあるということで。この意味するところは深いです。
あ、2エントリー分くらいのネタ、書いちゃいました....ま、いいか、また使おう(^^;)。
投稿: NightWalker | 2007年12月29日 (土) 16時24分