金融商品の品質規格
インデックスファンドが、有利な点に、低コストというのがあります。では、どの程度であれば、安いのでしょうか。独断と偏見で考えてみました。
仮にこういう基準があったとします。
- 日本株で信託報酬、0.3%未満
- 外国株で信託報酬、0.5%未満
- ノーロード
こう考えると、日本国内で残るのは、
- (一部の)確定拠出年金用ファンド
ぐらいでは? ETFは購入手数料がかかります(かからないケースもありますが)
工業製品には、JIS規格だの、欧州の規格だの、排ガス規制だの、環境規制だの、厳しく存在し、この枠組みの中で、くそまじめに頑張ったのが、かつての日本のメーカーの国際競争力を高めた要因の一つだと言われています。
これらの規格の特徴は、数字で明確に定義されていることです。
金融商品の品質(主にコストのことです)には、どうして、規格がないのでしょうか。
そういえば、最近、消費者金融の上限金利のグレーゾーンの話が明確になりました。
繰り返しになりますが、なぜ、金融商品には、規格がないのでしょう。
難しいんでしょうね。作ったら作ったで各社横並びになりそうな気もしますし。
コメント
NightWalker 様
規格がないことは自由競争を奨励しているということでしょう。
問題は、日本では自由競争が起こっているようには見えない点にあります。
やはり、ここは、バンガード並みに低コストをうたう運用会社が登場することが必要でしょう。日本ではむずかしいと思いますが。
http://otsu.seesaa.net/article/39314757.html
投稿: 乙川乙彦 | 2007年10月26日 (金) 06時40分
セゾン投信さんがセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの信託報酬を0.5%以下に設定してくれないかな?
投稿: ツォーン | 2007年10月26日 (金) 12時57分
工業製品の規格が出来る課程は、かなり曖昧です。
業界団体と監督省庁との合意がないとできないのがその理由です。
従来から海外規格を参考にJIS規格等ができていますが、国内だけでの合意で出来ているJIS規格等は、既に意味をなしていません。ヨーロッパに輸出するにはCEマークが必要ですが、それは日本の規格ではありません。
そのためISOの規格に日本の主張が盛り込まれるよう頑張っていたりします。何故ならそうしないとJIS規格自体が日本固有の規格という名の非関税障壁になりますし、実際JIS規格だけでは海外での工業製品の販売ができなくなっています。
海外ETFなどに影響されて、日本の金融商品も実質的に同じレベルまでにコストが下がると思います。
それまでにさらに既存の銀行や証券会社の合併が進むと思いますし、進まなければ海外企業にM&Aされるか潰されるでしょう。
また国内の東証上場の金融商品だけしか買えなかった数年前の状況からすると、海外ETFが買えるという状況はかなり進んだと思います。といって海外ETFを買ってはいない自分なので説得力はありませんが(大汗。
もう一つ、消費者金融のグレーゾーン金利撤廃については、反対の立場です。
リスクのある人間にそれなりのリターン(金利)を求めるのは当然だと思っています。それに対して規制をすることはフェアではないと思います。
投稿: とりさん | 2007年10月26日 (金) 21時23分
皆様コメントありがとうございます。
>乙川乙彦様
>自由競争が起こっているようには見えない
金融業界に限った話ではないのかもしれませんが、見えませんです。
>低コストをうたう運用会社が登場
セゾンさんに続く投信会社さんは現れるでしょうか。期待はしたいと思います。
>ツォーン様
資産総額が採算ラインをオーバーすれば、可能性はあると思ってます。
>とりさん様
おひさしぶりです。
解説ありがとうございます。こんな記事書いてて、あれなんですけど、ISO対応は、結構、疲れますね。
それはさておき、自由競争が消費者の利益につながることを願ってます。
>消費者金融のグレーゾーン
ご指摘ごもっともです。
投稿: NightWalker | 2007年10月26日 (金) 22時19分