セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 設定後3か月のパフォーマンス
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドが、2007年3月15日に設定されてから、3か月がたちました。パフォーマンスはどうだったんでしょう。基準価額を比較します。
ファンド名 | 3/15 | 6/15 | 騰落率 |
セゾン ・バンガード・グローバルバランスファンド | 10,000 | 10,657 | 6.57% |
3か月で6%超です。すごい?
ほんとにすごかったかどうか、外国株式および外国債券クラスのインデックスファンドを1:1で組み合わせた場合と比較してみます。
まず、主な外国株式、外国債券クラスのインデックスファンドの基準価額は以下の通りでした。
ファンド名 | 3/15 | 6/15 | 騰落率 | |
1 | 中央三井外国株式インデックスF | 13,432 | 15,798 | 17.61% |
2 | 中央三井外国債券インデックスF | 16,645 | 17,078 | 2.60% |
3 | トヨタアセット・バンガード海外株式ファンド | 15,891 | 18,355 | 15.51% |
4 | 年金積立インデックスF海外株式(ヘッジ無) | 14,746 | 17,338 | 17.58% |
5 | 年金積立インデックスF海外債券(ヘッジ無) | 15,318 | 15,716 | 2.60% |
6 | PRU海外株式マーケット・パフォーマー | 13,269 | 15,579 | 17.41% |
7 | PRU海外債券マーケット・パフォーマー | 15,875 | 16,275 | 2.52% |
もう、びっくり。いかに、この3か月の相場がすごいかわかります。(こんなことが、ずっと続くわけがありませんので注意が必要ですね。)
これらのファンドを、いくつかのパターンで1:1に組み合わせた結果が以下です。 3月15日に1万円分、1:1で投資していたら、いくらになったでしょうか?という表になります。(実際は、セゾンのように5千円で買えるファンドはありませんけど)
販売会社別にいくつかパターンを作ってあります。私が勝手に考えたものですので、こんな名前のセット商品はありません。誤解されませんよう(m__m)。
騰落率順に並べてあります。
名称 | 3/15 | 6/15 | 騰落率 |
中央三井セット(1)+(2) | 10,000 | 11,011 | 10.11% |
投信SCセット(4)+(5) | 10,000 | 11,009 | 10.09% |
イーバンクセット(6)+(7) | 10,000 | 10,996 | 9.96% |
マネックスセット(3)+(5) | 10,000 | 10,905 | 9.05% |
資産配分が違うのに単純に比較はできません。セゾンバンガードには、5月31日末付けの月次運用レポートによると、下表の通り、日本株式、日本債券、現金が、計19%も?含まれています。この分は、差し引いてあげることにします。
クラス | 比率 |
日本株式 | 4.7% |
日本債券 | 8.1% |
現金 | 6.2% |
計 | 19.0% |
3月15日→6月15日のTOPIXの騰落率は、4.65%。また、仮に、セゾン・バンガードの日本債券と現金部分のリターンがゼロだったとすると、同ファンドの外国株式外国債券部分の推定騰落率は、たぶん、7.8%ぐらいという試算結果となりました。(他にも要因があるというご指摘はあろうかと思いますが、試算ということでご容赦願えればと思います。)
前記の中央三井セット3か月の騰落率10.11% との差、2.3%。
このパフォーマンス差は、MSCIインデックスとの資産配分の差、ファンドが立ち上がったばかりということでのモロモロなどが推定されますが、セゾンのファンド・マネージャさんに分析&解説でもしてもらわない限り(してくれないと思います(笑))、私にはわかりません。
長期的には、セゾン・バンガードの日本株式債券部分が、ポートフォリオのリスク低減にプラスの影響を与えることも考えられます。この3か月の外国株式クラスの「爆上げ」が落ち着いたとき、日本株式、日本債券とのリバランス力がプラスに作用するケースもあるかもしれません。
3か月の比較をしても、結局のところ、未来のパフォーマンスはわかりません。
セゾン投信さんのローコストのファンドを直販するという基本的な姿勢が変わらない限り、私としては、微力ながら、引き続き応援していきたいと思っています。また、この基本姿勢が、真に問われるのは、より経済的に合理的な選択肢が現れたとき、自らが変化できるかどうか、ということにかかっています。もし、変化できなかったら、最初言っていた「理念」は、単なるセールストークにすぎなかった、ということになってしまいます。「理念」は不変であり得ますが、「具現方法」は変化が求められます。
最後に、まったく資産配分は違いますが、マネックス資産設計ファンドとも、見比べておきます。
ファンド名 | 3/15 | 6/15 | 騰落率 |
セゾン ・バンガード・グローバルバランスファンド | 10,000 | 10,657 | 6.57% |
マネックス資産設計ファンド<育成型> | 9,914 | 10,357 | 4.47% |
言うまでもありませんが、上記2ファンドは、資産配分が全く異なりますので、見比べることに科学的、経済的な意味は、全くありません。あくまで、ご参考です。
また例によってですが、本計算は、シロートの私が計算したものです。計算結果に責任は持てませんので、引用も禁止と致します。あくまで、ご参考ということでよろしくお願い申し上げます。
コメント
・パフォーマンスの差は次のように考えたらいかがでしょうか?
・ファンドが立ち上がったばかりであり、このファンド自身がドルコストを着実に実行している状況になっているため、他のファンド(すでに十分大きい→3ヶ月前には全力投資状態)よりもリスク・リターンともに小さくなった。
投稿: kazu | 2007年6月17日 (日) 16時42分
中央三井DC日本債券インデックスを同期間で見ると-4.4%になっているようで。金利あがりましたからね。-0.3%くらいはこれで説明つくかも。
投稿: MAT.N | 2007年6月18日 (月) 16時51分
皆様コメントありがとうございます
>kazu様
>ファンド自身がドルコストを着実に実行している状況
なるほど、値上がり局面での組み込みは、そういう影響もあるかもしれません。ご指摘ありがとうございました。
> MAT.N様
ご指摘ありがとうございました。債券クラス値下がりでしたね。金利上昇恐るべしですね。
投稿: NightWalker | 2007年6月18日 (月) 21時31分