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2007年6月10日 (日)

DKA J-REIT インデックスファンド(毎月決算型)で毎月分配の影響について検討してみる。

 私の手元には、つい先日届いたDKA J-REIT インデックスファンド(毎月決算型) 第7作成期 運用報告書があります。

 この運用報告書をもとに毎月分配が、投資にどのような影響を与えるかを計算してみました。

 まず、第7作成期、第37期(2006年11月15日)~第42期(2007年4月15日)の分配状況です。

基準価額 期中
騰落
分配落 税込
分配金
37 15,684 42 1.3%
38 17,202 42 9.9%
39 17,812 42 3.8%
40 20,135 700 17.0%
41 19,416 42 ▲3.4%
42 20,760 42 7.1%

 当作成期は、40期に700円と多めの分配をしています。他の月は42円。

  次に、

  1. 分配金がなかった場合を基準価額に換算。
  2. 分配金から税金を支払ったのち再投資した場合(多くのケースそうなっているはずです)を基準価額に換算

 両者を見比べてみます。

分配金
なし(1)
分配金
再投資
差額
(2)
(2)/(1)
37 15,726 15,722 4 0.03%
38 17,290 17,281 9 0.05%
39 17,946 17,932 13 0.07%
40 20,991 20,905 86 0.41%
41 20,285 20,198 88 0.43%
42 21,733 21,635 98 0.45%

 なるほど、分配があると、税金10%分、税の繰り延べ効果が得られないことがわかります。特に当作成期は、700円の分配があったため、影響の大きいことがわかります。

 最後に、この分配金が全体のポートフォリオにどう影響を与えるかの影響です。 といっても単純に当該ファンドの配分比率をかけただけです(^^)。

資産
配分
影響
5% 0.02%
10% 0.05%
15% 0.07%
20% 0.09%
25% 0.11%
30% 0.14%
35% 0.16%
40% 0.18%
45% 0.20%
50% 0.23%
100% 0.45%

 J-REITに100%配分!という強力な方は、そうそういらっしゃらないと思います。(いたらごめんなさいっ)5~20%といったところが、普通と思われます。

 本作成期のような値上がりが、ずっと続くとは到底思えませんが、仮にそうだった(同一分配水準)として、本ファンドを10%程度含んでいるポートフォリオ全体に与える影響を試算してみます。毎年0.05×2=0.10%、10年で累計0.98%、20年で累計1.97%でした。

  • 毎月分配型は、長期投資に影響を与える。(税繰り延べ効果低下)
  • 影響度は、毎月分配型が全体に占める割合によって変わる。
  • 毎月分配でないと投資困難な対象もあるので、投資配分と投資効果を勘案し判断しましょう。

 ということでしょうか。

<余談その1>

 何かの影響を見る場合、影響を与える要素が全体の何パーセントかを加味して判断しないといけません。以前、エントリーに書いた母のポートフォリオは、グロソブ100%だったので、論外でしたが、一部分配型というのであれば、許容できる場合もあると私は思います。

  下記クルーグマン先生の本では、輸出入額が国家全体のGDPに含まれる割合が大きくないのに、それを加味せず貿易赤字の影響を過大に評価するのはおかしい。本来の有益性を考えれば、自由貿易は大事、とご指摘されています。部分ではなく、全体で判断。ちょっと似ているかもしれません。

<余談その2>

 分配金は、分配金全体の10%(2007年6月現在)を税金に持って行っていかれますが、売却の場合は、値上がり益の10%(2007年6月現在)で済みます。必要な時期に必要なだけ売却する方がお得な場合が多いのでは?

 たとえば、100万円のファンドが120万円に値上がりしたとします。このとき、20万円欲しいとします。この20万円を分配してしまうと10%税金を払うので、手元には18万円残ります。一方20万円を売却した場合(信託留保は0%とします)は、20%の値上がり益に対し10%の税金(2007年6月現在)がかかるわけですから、20万円×20%×10%=4千円が税金。手元には、19万6千円残ります。

(注)
 本エントリーの計算結果は、シロートの私が計算したものですので、 計算結果に責任は負いかねます。悪しからずご容赦のほど、よろしくお願い申し上げます。また、計算間違いがあるかもしれないため、数値の引用は禁止とさせていただきたく。こちらもご理解のほどお願い申し上げます。(m_m)

 本記事の計算結果はあくまでご参考です。投資は、自己責任でお願い申し上げます。 

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コメント

毎月決算の再投資で若干有利かもしれない点として税の先払い効果があります。再投資するということは、その時点での基準価額での買い増しになるわけで、(運用が良ければ)購入時点での価額を上げる効果があります。つまり最終的に売却することになった時点での税負担が軽くなります。

んで、どの時点で有利になるかというと、例えば税率が 20% に上がった場合、無分配での運用だと運用益に対してまるまる 20% 税率が掛かります。分配金再投資の場合、10% 税率で先払いした税金分があるので若干軽減されます(税率が下がると泣き面に蜂ですがそれは無いでしょう、多分)。

とはいえ。

それなら 20% になる前に全部売却して運用益に対する税金を全部支払ってから買いなおせばいいじゃんてことに。販売手数料を考慮すると悩ましい選択かもしれませんが =)。

投稿: Mc.N | 2007年6月10日 (日) 16時19分

Mc.N様
 貴重なご指摘ありがとうございます。
>税の先払い効果
 税率が低いうちに払っておいた方がお得な面もあるよというお考えですね。

>(キャピタルゲイン課税の税率が)20% になる前に全部売却して運用益に対する税金を全部支払ってから買いなおせば...
 これ、毎月分配に限らず、ノーロード&信託留保ゼロのファンドだと、起こりうることかもしれませんね。悩ましいです。

投稿: NightWalker | 2007年6月10日 (日) 17時37分

>> 税率が低いうちに払っておいた方がお得な面もあるよというお考えですね。

いや、上記の表からは税金の先払いについて考慮されていないな、と思って書いてみました。最終的に税金を払う段階では上記の表ほど差は付かないぞ、と遠まわしに言いたかったわけです。

投資信託の基本である複利効果を生かすには分配金は不要であることに変わりありません。

税率の変更辺りが私の ETF 元年になるよう調整している最中です =)。その頃には投資環境が良くなっていることを期待していたりします。

投稿: Mc.N | 2007年6月10日 (日) 21時01分

NightWalkerさん、はじめまして。
huckleberryと申します。

いつも熱心に調査や自分で計算されているブログを拝見して参考にさせて頂いております。
さて、J-REIT インデックスファンドですが、私もKabu.comがノーロードになったのを機に、少しずつ購入していますが、毎月分配型というのが長期投資を目的とする者にはつらいですよね。

さて、Mc.Nさんのご指摘は、分配金なし(1)の方も、いずれは解約してキャピタルゲイン分に対する税金を支払う必要があるので、それを考慮して比較しないといけないということではないでしょうか。
即ち、税の繰り延べ効果という分では、「分配金の税金10%分に対する複利効果部分のみが差」になるのであって、上の表の差は、正味の税金分が差になっているように思います。いかがでしょうか。

尚、私のサイトからリンクさせて頂きました。不都合ございましたら、ご連絡ください。今後とも、宜しくお願いします。

投稿: huckleberry | 2007年6月10日 (日) 21時25分

Mc.N様、 huckleberry様
 ご指摘ありがとうございます。
>いずれは解約してキャピタルゲイン分に対する税金を支払う
 おっしゃる通り、記事中の計算は、解約していない状態での差ですね。すみません。

 もし、42期で売却したら、どうなるか考えてみました。36期の基準価額は15,529円。42期の値上がり益は、
 (1)のとき、21,733 - 15,529
  値上がり益6,204円 税金10% 620円
 (2)のとき、21,627 - 15,529
  値上がり益6,098円 税金10% 610円

 結果
 (1)税引き後21,133円
 (2)税引き後21,017円

 その差96円になりました。(差106円→96円)

 どうでしょう。

投稿: NightWalker | 2007年6月10日 (日) 22時06分

もう一息です。

再投資の場合、差し引く価額は「15,529円」より少し上回っているはずです。なぜなら再投資した時点で「15,529円」よりも高い基準価額で再投資しているからです。後、増えた分の口数も計算に加える必要もあるでしょう。

これを計算すると結局「税金の先払い」分の差しか出なくて、確かに差は出るんだけど1年程度じゃ大きな差にはならないよね、という結論になるはずです。

グロソブで計算して上記の結論に至りましたが、中国株とか運用益の凄まじいものだと多分「複利効果恐るべし」となるはずです。

投稿: Mc.N | 2007年6月11日 (月) 00時37分

NightWalkerさん、

huckleberryです。先のコメント、結局10円程度しか差がないんですね。少し私も勘違いしていた部分がありました。
で、正直いうと、税の繰り延べ効果が高々半年で0.46%というのも直感的に大きすぎると感じていました。が、NighWalkerさんの計算で合ってるように思いましたので、その理由がよくわからず、試しに私もExcelで計算してみました(笑)。

結果、ほとんど同じような計算結果になりました。分配金なしの場合は全く同じ数字になりました。再投資の場合の42期の額が21,639.92円で少し高めに出たのですが、、、。

で私の場合も、差額は84.18円となり、少し差はあるのですが、オーダ的に同様な結果になりました。
さて先の私の差が大きすぎるという違和感ですが、NightWalkerさんが既に指摘されている通り、この半年のJ-REITが暴騰しており、特に38期と40期に大幅な騰落率を記録していることに起因していると思います。

いずれにせよ、大変勉強になりました。有難うございました。

投稿: huckleberry | 2007年6月11日 (月) 02時25分

Mc.N様、 huckleberry様
分配金再投資のシミュレーションは、計算に間違いがあることが判明。すみません。修正しました。
口数ベースでは以下の結果に。

36期 10,000.00口 を原点とすると

37期 10,024.10口(税引き後38円)
38期 10,046.13口(税引き後38円)
39期 10,067.45口(税引き後38円)
40期 10,382.45口(税引き後634円)
41期 10,403.66口(税引き後39円)
42期 10,422.60口(税引き後39円)

()内は、 分配金の再投資額。
10,422.60口×20,760円/1万口=21635.2円

まだ、huckleberryさんの計算と、 微妙にずれてますね(どこで間違えたかな)

投稿: NightWalker | 2007年6月11日 (月) 17時10分

こんばんは。
私もちょうど同じ疑問を持っていたので、リターン計算シミュレーターをEXCELで作ってみました。もしかしたら間違いあるかもしれません
http://kabuohazimeru.blog22.fc2.com/blog-entry-271.html

DKA J-REIT インデックスファンド(毎月決算型)は、年1分配じゃなく毎月分配だから悪いというより、利益のほとんどを分配金として吐き出してしまうところが、悪いんじゃないかと思います。
特に10年・20年の長期なら、1年間にどれだけ分配するかの方が重要度が高いと私は考えます。

投稿: staygold | 2007年6月11日 (月) 22時36分

NightWalkerさん、

>10,422.60口×20,760円/1万口=21635.2円
>まだ、huckleberryさんの計算と、 微妙にずれてますね(どこで間違えたかな)

すみません、私が間違えてました。
「再投資の場合の42期の額が21,639.92円で」と書いた額は42期の分配前の額でした。42期の分配金の税金分を引いた再投資を加算した額としては、21,635.5円になっています。(すみません、Excelの見る列をあやまってました。)
※少数の端数は、私は税金や再投資額も少数ありで計算した端数の差だと思います。

長くかかりましたが、とにかく、一致して、すっきりしました。(笑)

投稿: huckleberry | 2007年6月12日 (火) 01時06分

>staygold様
  コメントありがとうございます。リターンシミュレータ、ダウンロードさせていただきました。
>1年間にどれだけ分配するかの方が重要度が高い
  おっしゃる通りだと思います。

>huckleberry様
 お付き合いいただきありがとうございました(m_m)。

投稿: NightWalker | 2007年6月12日 (火) 20時07分

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