楽天証券6月19日新発売のiShares Lehman Aggregate Bond(AGG)とiShares Lehman TIPS Bond(TIP)を見比べる。
さて、楽天証券殿6月19日新発売の債券ETF。パフォーマンスを見比べてみたいと思います。
3年間の平均リターンです。
AGG | TIP | |
税引き前 リターン |
4.02% | 3.70% |
税引き後 リターン |
2.49% | 2.07% |
税コスト | 1.47% | 1.57% |
信託報酬 | 0.20% | 0.20% |
参考サイト:米モーニングスターさん AGG、TIP 5/31付
結構、税コストがかかっています。なんででしょう。すみません、わかりません。
<6/14追記>与六さんによると、この税コスト、「日本の投資家にとっては、あまり気にならないかもしれない」とのことです。コメントをご参照ください。与六さん、ありがとうございました。
以下は、ご参考です。
<ご参考1:外貨MMF>
ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド 6月13日付で米ドル4.635% 税引き後は単純に0.8がけして、3.708%。
<ご参考2:米国ゼロクーポン債>
ダイワで調べてみました。6月13日付 2030/5/15償還 5.381%(年2複利)(金利上昇中??)
ゼロクーポン債は、税制面もなかなか。
- 売却益は、譲渡所得として他の所得と合算の上、総合課税の対象となる。
- 所有期間5年以上の長期譲渡所得の場合、譲渡益の2分の1だけが譲渡所得として課税対象となる。
- 譲渡所得には年間50万円までの特別控除が認められている
(なぜか手元にあった(笑)大和証券のパンフレット(ダイワのトレジャリー・ゼロ)より抜粋)
<ご参考3:中央三井外国債券インデックスファンド>
5月31日付 3年(年換算) 8.8%(モーニングスターさん)
<6/14 追記> とりさん様から、ご指摘がありましたように、ここには、為替差益が含まれていますね。ご参考ついでで計算してみましょう。2004年5月ドル終値109.5円/$→2007年5月終値121.7円/$ 年換算 3.6%の円安による上昇です。 つまり、AGGは、為替差益を入れれば、4.02+3.6=7.6%ぐらい(よくわからない税コストやその他のロスは無視)あったはずということになります。ちなみに、ユーロは、すごいですよ~。2004年5月ユーロ終値133.4円/ユーロ→2007年5月終値163.7円/ユーロ 年換算7.1%の円安による上昇です。とりさん様、ご指摘ありがとうございます。
ご参考1~3は、比較条件がいろいろあるようにも思いますので、あくまでご参考ということで宜しくお願い致します。(m_m)
コメント
参照記事有難うございます。ためになります。
父は現在、保有している「グロソブ」(但し1年決算型)をなんか別の商品に切り替えることを検討していましたが、金利が上昇したこともあり、ゼロクーポン債はかなり有力な候補になりそうですね。売却がし辛いですが、一応こちらではユーロ建ても用意されているみたいなので。
投稿: 新幹線 | 2007年6月14日 (木) 00時00分
いつも楽しく拝読しています。
日本の投資家にとっては、税コストはあまり気にならないかもしれません。モーニングスターの税コストは、アメリカでの最大税率(33%のはず)を仮定して計算しています。アメリカ政府への税支払い義務のない投資家にとっての税コストは、この数字とは異なります。
僕のようにアメリカで債券を買うときは、税について一生懸命考えないといけません。半年に1度一定のお金が出てくる(だからFixed Incomeと呼ばれる)たびに税金がとられるので、税効率がたいへん悪いのです。
今の日米の税制を比べると、投資に関しては抜群に日本が有利だと思います(僕が日本の税制を勘違いしていなければ)。ただ、長期的には、お金持ちに有利なこの税制が日本で続くかどうか。国民の総意、政治の風向きによるのでしょうね。
投稿: 与六 | 2007年6月14日 (木) 02時30分
少し訂正。税は35%が最高でした。それと、モーニングスターは州の税も考慮しているのかもしれません。
投稿: 与六 | 2007年6月14日 (木) 02時36分
中央三井外国債券インデックスの8.8%は、円建てのため円安の影響がパフォーマンスに加算されていると思いますので、米モーニングスターのドル建てのゼロクーポン債のパフォーマンスと比べるのは、比較すること自体、誤解を招きそうな気がします。重箱の隅を突くような事を申し上げて申し訳ありません。。。。
中央三井外国債券インデックス以外に、大和証券でゼロクーポン債を買って保有しておりますが、デュレーションをどうするのか?”意味のない自分の相場感”だけが頼りなので、自信がないです。
更にドルとユーロの割合をどうするかなんて考えて無かったですから、中央三井インデックスに負けてます(爆。金利というよりは為替の影響が大きすぎです(大汗。正直にいうというとユーロの割合が小さすぎました。
手数料で言うと大和も野村もぼったくりですが、信託報酬がぼったくりのファンドを買うのであれば、ファンドも生債券もそんなに変わらない感じです。
結局、自分のアセットアロケーションの根拠はモダンポートフォリオ理論をベースにしていますが、この理論自体がバックミラーをみて車を走らすというものなのですし、それは個々人の相場観で運用するということなので、自分の賭に勝つか負けるかということなのだと勝手に納得しています。
ソニー銀行のポジションギアを見るとMPTの限界を感じますし(汗。限界というより、そういうモノなので納得せざるおえないですしね。
債券のファンドについては、株式ファンドほど深く掘り下げた話題が無かったので、つい食い付いてしまいました。
>新幹線さま
売却しづらいということはありませんよ。コールセンターに電話して指示するだけの事です。
投稿: とりさん | 2007年6月14日 (木) 20時11分
皆様コメントありがとうございます。
>新幹線様
債券クラスも、これまた、悩ましいですね。
売却は、とりさん様より「コールセンターに電話して指示するだけ」とのことです。
>与六様
ご教授いただき、ありがとうございます。米国事情にお詳しいので助かります。
>とりさん様
ご指摘ありがとうございます。「比較条件がいろいろあるようにも思います」という断り書きだけでは、弱いですね。為替の件、注記を追加致しました。
しかし、為替差益のおかげとはいえ、中央三井外国債券ファンドを持っていただけで、この3年だけを見れば、8.8%のパフォーマンスっていうのは、確かにすごいというか。でも、長期ですから、今後どうなるかは、全くわかりませんです、はい。
>この理論自体がバックミラーをみて車を走らすというもの
まさしくその通りですね。
また、売却の件、コメントありがとうございます。
投稿: NightWalker | 2007年6月14日 (木) 21時05分
>とりさん、NghtWalkerさん
「売却がし辛い」というのは、語弊を招く表現だったかもしれませんね。「途中売却する際のコスト負担が、アメリカ財務省債に比べて高くなりそう」という意味合いで使ったのですが……。表現方法が悪くてすみません。有難うございました。
投稿: 新幹線 | 2007年6月14日 (木) 22時24分
>新幹線様
いずれに致しましても、米国ゼロクーポン債は、たいへん魅力的な選択肢ですね。
投稿: NightWalker | 2007年6月16日 (土) 09時15分