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2007年5月13日 (日)

バランスファンドとの付き合い方

 私は、1970年設定と長い歴史を誇るウェルズリー・インカム・ファンドというバランスファンドを保有しています。マネックス証券の口座を開設したのが、2000年ですから、7年くらいになります。

  バランスファンドは、アセットクラスがよくわからず、とりあえず、外国株式40%外国債券60%ってことにして、ポートフォリオの管理をしていましたが、何となく釈然とはしていませんでした。

 このたび、いきなりですが、考えを改めることにしました。

 「ウェルズリー・インカム・ファンドを独立した資産クラスと認定し、総資産の10%に保ちつづける」

 ということにします。

 なぜ、こう考えることにしたかというと、下記AKIさんのエントリーを読んで、ピンと来るものがあったからです。

 AKIさんは、以下のようにするとのこと。

  1. マネックス資産設計ファンドとセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを一定の比率(どういう比率かは記事をお読みください)で投資(ベータ戦略)
  2. あとは、心おきなく、個別株投資(アルファ戦略)

 極めて明快。得心がいきました。

 下に、だいぶ前に計算した、セゾン・バンガード+マネックス資産設計ファンドをいくつかの比率で混ぜたパターンを示しますが、こんなこと計算しても仕方がないな!というのが、その時の結論でした。(エントリーも起こしませんでした)

パターン 1 2 3 4 5
資産
配分
日本株式 6% 11% 14% 17% 21%
日本債券 9% 13% 16% 18% 22%
外国株式 44% 35% 30% 24% 15%
外国債券 41% 35% 31% 26% 20%
日本リート 0% 5% 8% 11% 15%
海外リート 0% 2% 4% 5% 7%
期待収益率 5.17% 4.99% 4.88% 4.76% 4.58%
リスク
(標準偏差)
11.37% 9.74% 8.81% 8.06% 7.36%
シャープ・レシオ 0.296 0.328 0.349 0.367 0.378

【計算条件等】以下のエントリーを参照ください。同じです。

【比率】

  • パターン1:セゾン100%
  • パターン2:セゾン70%+マネックス30%
  • パターン3:セゾン50%+マネックス50%
  • パターン4:セゾン30%+マネックス70%
  • パターン5:マネックス100%

 こんだけ混ぜてしまうと、何が何だかわかりません。しかし、上記の場合でも、各バランスファンドの投資比率を一定にすれば、資産の総和となる「資産特性」は維持できるはずです。つまり、バランスファンドの合成によって、新しい資産クラスが生み出されているのではないか?これは、子供がはまっているドラクエ・ジョーカーの配合みたいなものではないか?(笑)(このゲーム、なんか、モンスター同士の配合で新しいモンスターができるみたいです。)

 そんな、シロート考えによる仮説もあって、私の場合、ウェルズリー・インカム・ファンドという、米国株式と米国債券とある相関関係を持った特殊かつ独立した資産クラス(もともと配合されたモンスター)を持っているんだ、と考えることにしました。

 屁理屈をこねていますが、要は、割り切りました。

 いままで、ウェルズリー・インカム・ファンドは、年1回ぐらい、テキトーに「買い増し」していましたが(意外と?いい加減なんです)、どのくらい買い増すか、私の中でハッキリしました。

 総資産の10%。

 試しに調べてみたところ、ポートフォリオ上の同ファンドの比率は、8.6%(2007年4月末)でした。直感でやっていた割には、いい線?いってました。私の中の自律能力恐るべし(笑)。私のリスク観は、こんなものなんでしょう。

 なお、私の場合は、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドについては、当面は、外国株式50%、外国債券50%ということで、資産上組み込んでいきます。 債券クラスが混じっているのが難点ですが、組み入れ比率が、50%と単純明快なのが救いです。

 ただし、このファンドは、日本を時価総額比で含む世界市場ポートフォリオです。

 将来、この世界市場ポートフォリオの資産比率が上がったら、「The世界市場」という究極の?資産クラス(モンスター)を仮想設定して、比率管理していこうかなあ、などと夢想しています。

 世界市場ポートフォリオは、やはり、海外ETFを利用して、SPY(またはIVV)+EFA+EEMで組むのが正解でしょうね。本当は、これも、いい商品があれば、1本で済ませたいという願望はあります。そんな、横着モノ向けのETFが出てくるといいですね。

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コメント

私は横着モノですので、1本で済ませられるETFを熱望しています。
現段階だと大型株100銘柄のIOOあたりしか無いのですね。。

投稿: うんぼぼ | 2007年5月13日 (日) 14時32分

SPDR DJ Global Titans (DGT)なんていかがでしょうか。

僕も以下の記事に書いたことがあります。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-244.html
※ETF名が変わったようです。

投稿: 水瀬 ケンイチ | 2007年5月13日 (日) 17時08分

皆様コメントありがとうございます。
>うんぼぼ様
>私は横着モノですので
 いえいえ、横着だと、海外口座は、開設しないと思いますよ!うんぼぼ2号で海外口座を開設されたのなら、水瀬さん、ご紹介のDGTという選択肢もありますね。

>水瀬様
 情報ありがとうございます。
 DGTのコンセプト、いいですね!
 また、参考記事のご紹介まで、ありがとうございます。

 気になったのは、DGTのパフォーマンス。欧州を3割組み込んでいる割には、ダウ指数と大差なし。なんでなんでしょうかね?

http://finance.yahoo.com/charts#chart17:symbol=dgt;range=5y;compare=^dji+efa+eem;indicator=dividend+volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined

 う~む、わかりません。

 また、エマージングの比率も、低めですね。なんでかしら?

http://quicktake.morningstar.com/etfnet/Portfolio.aspx?Country=USA&Symbol=DGT&fdtab=portfolio

投稿: NightWalker | 2007年5月13日 (日) 18時09分

引用していただきありがとうございました。

NightWalkerさんが書くと、同じテーマでも深みのある内容になりますね。

表見て改めて思いましたが、セゾンにマネックスを加えると加えれば加えるほどシャープレシオは改善していきますね。
セゾンは意外に取り扱いの難しい商品だなと思いました。

投稿: AKI | 2007年5月13日 (日) 22時57分

こうして見ると、改めてマネックス資産設計ファンドのシャープレシオの高さも分かりますね。コストは高めですが、「面倒くさい人には本当に丁度いい」出来の投信であると思います。

投稿: 新幹線 | 2007年5月14日 (月) 00時38分

皆様コメントありがとうございます。

AKI様
 シャープレシオは、相関係数の数字によって、がらりと変わってしまいます。実は、別のデータでは逆になったりすることもあります。今回使った相関データは、2005年6月のものなので、状況は変わっていると思われます。この辺は、シロートの限界というべきでしょうか。上記は、参考とお考えください。

新幹線様
 AKI様のコメントに述べた通りです。シャープレシオには、ご注意ください。

投稿: NightWalker | 2007年5月14日 (月) 20時12分

バランスファンドをバランスよく組み合わせる・・・。

数字で見ると面白いですね?

投稿: とよぴ~ | 2007年5月15日 (火) 06時36分

とよぴ~様
>バランスファンドをバランスよく
 私が申し上げたかったのは、バランスファンドを固定比率で組み合わせつづけること自体にリバランス効果を期待することができるという意味だったのですが、そんなことどうでもよく....座布団一枚!です(笑)。

投稿: NightWalker | 2007年5月15日 (火) 19時24分

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