投資を始める方へ(11):日本債券は組み込むべきか?
aoisora様より以下のようなご質問をお受けしましたので回答したいと思います。
ZAIの特集からたどり着きました。
いきなり質問させていただきます。
1)セゾン・バンガード・グローバルバランスFの資産配分には日本債券が含まれています。藤沢数希様の本では日本債券の比率が0となっており個人的に日本政府をあまり信用していないと書かれています。日本債券を入れている方が良いのでしょうか?
2)セゾン投信や楽天証券が破綻した時はファンドやETFの扱いはどのようになるのでしょうか?
まず、最初に、お断りしておきたいのは、私は、いちサラリーマンであり、本当は、このようなご質問にお答えできるような身分のものではないということです。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
こういった質問をする前にすべきことが、たくさんあります。
- 本を読む!(参考エントリー:投資を始める方へ(1):投資を始めるに当たって読む本)
- 証券会社のHP、目論見書や運用報告書をよく読む。
- ファイナンシャル・プランナーに相談する。(有償です)
- 投資に詳しく信頼できるお友達(彼、彼女、相方etc)を作る。
- ホンネの資産運用セミナーさんなど、信頼できるブログの記事をよく読む。
くれぐれも、見ず知らずの人(私も含みます(笑)!!)に相談するのはやめた方が良いと思います。特に相談してはいけないのが、証券会社と銀行であることは言うまでもありません(笑)。
日本債券は組み込むべきか?
これはお答えできません。ご自身でお考えになった方がよろしいかと思います。下記の本P63では、各国の代表的な年金資産のポートフォリオを紹介していますが、現金・預金を10数%~50数%組み込んでいることが示されています。
ご参考までに、いろんな組み合わせで過去のリターンがどうなったかシミュレートできるサイトがありますので、ご紹介しておきます。
一般的には、aoisoraさんのリスク許容度が低いのであれば、組み込むべきでは、ないでしょうか?
どんな有名な人の投資戦略も、絶対ではありません。ご自身の判断というか、投資観で考えるべきだと思います。
また、リバランス戦略の上でも、日本債券(というか現金)は、ポートフォリオ上有効に作用することもありえます。
- 参考エントリー:投資を始める方へ(10): 投資のタイミング
またまた、くれぐれも!生活防衛資金は、普通預金で十分に確保しておいてくださいね。
ちなみに、私がどうしているかは、お教えできます。
- 国内長期債券(国債など) ゼロ
- 国内短期債券(MRF)約10%
です。
余談になりますが、私は、日本政府を信用しているというか、信用せざるを得ない、一蓮托生、と考えています。これは、あくまで、私、一個人の見解です。
2番目のご質問については、別のエントリーに続きます。
コメント
私の場合、学生の身分ながら円預金と個人向け国債を70万円以上保有していますね…(個人向け国債は一番初めに購入した投資商品となる)。当分、投信で円債券は組み込む必要が無いと判断しております。
日本国債は今のところ、「リスク(格付けがAAと他の先進国に比べて低い)に見合ったリターンが得られない」などといった批判があるようです。私見では、それでもリスク許容度の低い人の場合、組み込まなければポートフォリオを構築できないと思うのですが。あくまで個人的な意見ですけれど。
投稿: 新幹線 | 2007年5月14日 (月) 00時26分
新幹線様
コメントありがとうございます。
>それでもリスク許容度の低い人の場合、組み込まなければポートフォリオを構築できないと思うのですが。
日本国債は、リスク許容度次第ですね。
投稿: NightWalker | 2007年5月14日 (月) 19時58分
各投資家の判断なんでしょうけど、組み入れるならば個人向け国債10年でいいかと思いますね^^
数年後に使う予定があって絶対減らしたくない方は2年国債や5年国債とかもいいかも。
投稿: にじ@Ray | 2007年5月14日 (月) 23時14分
にじ@Ray様
金利が上がると債券価格は下がる。
http://www.ifinance.ne.jp/learn/bond/bdb_3.htm
これを、どう考えるか?ということだと思います。
そういう意味で、変動金利型の個人向け国債は、金利上昇局面でも買える有利な商品だと思います。
投稿: NightWalker | 2007年5月15日 (火) 19時29分
>> 金利が下がると債券価格は下がる。
金利が下がれば債券価格は上がりますよ。フツー。参考サイトにも「金利低下 -> 債券価格上昇」って書いてあるじゃないですか。
考え方として金利上昇局面を想定するなら、債券価格は下がるのがフツー。だけど個人向け国債の場合、市場でどんなに債券価格が下落していようともほぼ元本保証。だから有利という見方もあろうかと。
投稿: Mc.N | 2007年5月15日 (火) 23時09分
Mc.N様
ご指摘ありがとうございます。
完全に書き間違えてました。コメント読みなおして、今、気がついたところです。
「金利が上がると」と、おつむの中では、書いていたつもりでした。すみません、修正しました。
また、元本保証の件は、その通りと思います。
投稿: NightWalker | 2007年5月15日 (火) 23時21分
自分も知識の無い頭で考えたのですが、いずれ少額であっても年金をもらいますよね。
年金の運用分のほとんどは国債になっていたと思います。
なので、国債は年金と掛けている個人年金にまかした!と勝手に思っています。
いろんな商品に知らずに組み込まれている事が多いので今のところ国債は投資には至っていません・・・・。
投稿: かえる | 2007年5月16日 (水) 19時01分
かえる様
コメントありがとうございます。
>いろんな商品に知らずに組み込まれている事が多いので
おっしゃる通りだと思います。
「貧乏人のデイトレ」p186-187にその指摘がありますね。橘玲さんや木村剛さんもおなじようなお考えだったように記憶しています。
資産運用している以外に、預貯金、年金、貯蓄性保険)、実は知らぬ間に国債を結構、持っていることが多いのですね。
似たようなものとして、
・借金して持ち家をしている人は、不動産投資をするな。
・経営者でもないのに自社株を持つな。
といった主張をされる方も多く、これも、なるほど、と思います。
投稿: NightWalker | 2007年5月16日 (水) 19時34分
最近、個人向け国債より住民参加型市場公募地方債(ミニ公募債)の方が利回りの点で注目されているようです。
NightWalkerさんのおっしゃる通り、アセットアロケーションなんて、各人の資産状況やリスクテイクの考え方次第で、答えはその人の数だけあるもので、正解はないと言えます。
ちなみに、私は、住宅債券(日本債券)にかなりの金額を割いていますが、これをいわば保険として、エマージング諸国への投資も積極的に行っています。
投稿: エル | 2007年5月16日 (水) 19時39分
エル様
コメントありがとうございます。
>住宅債券
「つみたてくん」ですか?公庫の募集終了前に、申し込まれたんですね。
これはお得商品です(でした)。
投稿: NightWalker | 2007年5月16日 (水) 20時13分