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2007年4月28日 (土)

長期投資に向いた資産、という難しい課題

 slow investerさん、という方から、以下の質問を、お受けしました。

 昨年、投信スーパーでDC用の世界株、世界債券インデックスがノーロードで扱われ始めました。

先日、イーバンクでプルデンシャルの世界株と世界債券インデックスがノーロードで買えるようになりました。また、カブ.コム証券でも世界債券インデックスをノーロードで扱い始めました。

このようにファンドの選択肢が増えるのはいいのですが、どの商品が一番長期投資に向いているのかご意見を伺いたいと思います。なお、カブ.コムで扱う世界債券は毎月分配型で累積投資可能となっておりますが、年1回配当の累積投資可能の他のファンドと比べてどうなのか、ご意見をお願いしたいと思います。(ソニーバンクで1%の販売手数料もバカになりませんしね。)

 大変、難しいご質問ですが、なんとか、答えを書いてみました。

 

1.原則的なお話

  長期投資に向いた資産の条件は、

  1. 継続性のある資産
  2. 保有コストの低い資産

 の2点が重要と思います。

 まず、継続性ですが、要は、10年後も20年後も存在する資産です

  • 分散されている(投資先の一つくらい潰れてなくなっても資産がゼロにはならない)
  • 純資産総額が一定金額以上ある、あるいは増えている。でないと早期償還されてしまう危険性が高くなります。
  • 信託期限が無期限

 といったところが、ポイントでしょうか。

 次に、保有コストですが、

  • 第1に低信託報酬であること。10年超の長期保有の場合、購入時の手数料はあまり気にしなくて良い。
  • 第2に税コストが少ない。分配金が極力少ないものが良い。

 となります。

 カブドットコムで扱う三菱UFJ世界国債インデックスファンド(毎月分配型)」は、毎月分配型であるだけでなく、新設ファンドであり、運用(分配額)がどのようになるかわかりません。よって、私としての評価は、現時点では、「ネガティブ」です。したがって、当ブログでも、取り上げてきませんでした。

  当ブログでは、私が独断と偏見により、良いと思った商品やサービスを中心に、ご紹介しています。したがって、私が取り上げていないということは、

  • あまり、いい商品やサービスだと思っていない。
  • 気が付いてない(笑)!

 のどちらかです。

 具体的なコストについての計算例は、以下の拙エントリーをご参考までにあげておきます。

 また、インデックスファンドは、リターンだけではなく、これまでの運用成績(パフォーマンスとかリターンとか)を見比べてみることをおススメしておきます。インデックスファンドといえど、ファンドの運用ノウハウがあるように思われ、特に株式系ファンドでは、目に見える差が出てくるからです。これについても、これまた、拙ブログのエントリーをご紹介しておきます。

2.具体的な商品

 で、具体的に何を買えば、一番良いのか?大変難しいですが、私の思うところを、資産クラス別に書いてみます。

【日本株式】

  • TOPIX ETF

【日本債券】

  • 個人向け国債

【外国株式】

  • 海外ETF(楽天証券でSPYとEFAを半分ずつ、少しずつまとめ買い。)
  • 次点:中央三井外国株式インデックスファンド(実績に歩がある。長期保有なら販売手数料はあまり気にしなくてもよいのでは?)

【外国債券】

3.長期保有 最大の懸念事項(悩み)

  将来、もっと良い商品が出るかもしれない!

  ということです。これに対する私の考えは、

  • たとえ、どんなに良いと思う商品でも、一点掛けはしない。
  • 新商品への移行は、少しづつ実行。(旅は長い。焦る必要全くなし)

  などと考え我慢しております。

4.その他

  私が、上記の商品だけに投資しているかというと、まったくもって、そうではありませんので、ご了承ください。

  現在、私の資産額べストスリーは、以下です。

  1. とある個別株(いずれ売却する予定)
  2. さわかみファンド
  3. トヨタ・アセット・バンガード海外株式ファンド(これは、今年度中に売却し、海外ETFへの移行を図る計画です。)

  また、保有ファンドの中で、最も好きなファンドは、バンガード・ウェルズリーインカムファンドです。

  積立は、現在、次の一本にしました。ちょっと前は、トヨタ・アセット・バンガードとインデックスTSPでした。

  しかし、半年後、私がどう考えているかは、定かではありません。あしからず、ご了承いただきたくお願い申し上げます。

  投資とは人生観!資産運用に王道なし!

  と考えております。

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コメント

どうも参考になります。

ところで、TOPIX - ETFで最も有利なのは野村のでしょうか(取引数量からして)?また、日本株式型でリレー投資に適した投資信託というと何でしょうか(当方としては、これから積み立てを始めるので、ここが一番気になっているところです)?

あと海外債券型のPRU国内株式マーケット・パフォーマーというのは、PRU海外債券マーケット・パフォーマーの間違いではないでしょうか…

投稿: 新幹線 | 2007年4月28日 (土) 11時43分

新幹線様
 コメント&ご指摘ありがとうございました。
>海外債券マーケット・パフォーマーの間違いではないでしょうか…
 その通りです(m_m)。即修正しました。

>TOPIX-ETFで最も有利なのは(取引数量からして)?
 1306(野村)でいいんじゃないでしょうか。
 
http://www.toushin.com/etf/etf8.htm
によると、信託報酬にはほとんど差がありません。

>日本株式型でリレー投資に適した投資信託
 アセットアロケーションを維持する、およびETFの配当再投資という観点からすれば、同じTOPIXインデックスのノーロード、信託留保ゼロ、かつ、信託報酬0.5%前後のものから選べばよいのでは?
 どの証券会社で積み立てると自分は楽ちんか?ということできめてしまってよいのではないでしょうか?
 例えば、イートレード、マネックス派の方は、インデックスファンドTSP。
 イーバンク、カブドットコム、楽天証券派の方は、トピックスオープン。
 いかがでしょう。

投稿: NightWalker | 2007年4月28日 (土) 13時07分

初めまして。愛犬こなつの株式投資日記の監理人をやっているこなつと申します。投資信託の情報を探していてこちらにたどり着きました。情報満載で勉強になります。勝手ながらリンクさせて頂きました。よろしくお願いします。

投稿: こなつ | 2007年4月28日 (土) 17時04分

こなつ様
 はじめまして。コメントありがとうございます。相互リンク(右上にあります)の皆様も情報満載ですので、ぜひ、一度、ご訪問ください。

投稿: NightWalker | 2007年4月28日 (土) 19時00分

コメント有難うございます。

risさんのブログなども見て、ジョインベスト証券にてニッセイTOPIXを買うのがとりあえずは妥当かな、と思うようになって来ました(開設して放置しておくのがもったいないという事情もある)。

積立の口座をまとめるため、イーバンクでインデックスファンドTSPを買うことにするかもしれません。Zai6月号の記事を見る限り、これは分配金額が多いという欠陥を有するようですけど。

とりあえず、上記は数ヶ月ごとに1回、という間隔で購入することになると思います。毎月の定期積立はNightWalker'sさん同様セゾングローバルバランスとしておいて、余裕ができてきたら別のファンドを積立に加えて行こうと考えました。

投稿: 新幹線 | 2007年4月28日 (土) 23時11分

回答どうもありがとうございました。
長期投資では、あまり瑣末なことにこだわらなくていいんですね。
基本的にスタンスを変えずに、slow Investしていきます。
これからも、night walker さんのブログを楽しみにしています。

投稿: slow Investor | 2007年4月29日 (日) 00時00分

皆様コメントありがとうございます。
>新幹線様
 リレー資金だと割り切り、リレーまでの期間が、1年程度であれば、売買コスト(販売手数料+信託留保)がゼロのファンドが魅力的ですね。
>slow Investor様
>長期投資では、あまり瑣末なことに
 10年を超える長期投資では、1%の販売手数用は瑣末なことです。しかし、保有コストの1%の差は、大きな影響を及ぼす、ということになりますでしょうか。
 slow Investorさんの「スローな投資」が、うまくいきますようにご祈念致します。

投稿: NightWalker | 2007年4月29日 (日) 08時13分

ご意見有難うございます。確かに「ニッセイTOPIXオープン」は信託財産留保額があるので、TOPIX-ETFに短期で乗り継ぐのであれば、マネックスや楽天でNightWalker'sさんのおっしゃったファンドを購入した方が妥当に見えます。外国株のほうを当面は重視するつもりなので、日本株はなかなかETFに移行できないと思っていますが。

しかしいろいろなところのブログを見て、投信SCも「とりあえず口座を開いておこうかな?」と考えるようにもなってきました。水瀬さんの受難記とかを見ると、取り扱い停止+解散リスクの重大さが分かりますが、ある場所にいれば安全、というわけでもなさそうですので(消極的か積極的なのか分かりませんね)。

あと、NightWalker'sさんがお気に入りという「マネックス・ウェルズリー・インカムファンド」についてですが、水瀬さんも購入なされているファンドということで、今となって大変気になっています。

この投信のメリットとデメリットはそれぞれなんでしょうか?セゾン投信のグローバルバランスファンド(これは今度、小額で積み立てをするつもり)と比較した場合、どういう面で有利不利なのでしょうか?

またも質問となってしまい申し訳ありませんが、そんなに良い商品なら私もマネックスで購入したいと思いますので、よろしければ御回答お願いします。

投稿: 新幹線 | 2007年4月30日 (月) 00時49分

水瀬さんにただ今お叱りを受け、私はここ数日、大変不誠実な行動を取っていたかについて気づくことができました。

Nightwalker'sさんにも同様、大変不快に感じることをいたしてしまいました。本当に申し訳ございません。

投稿: 新幹線 | 2007年4月30日 (月) 02時23分

新幹線様
 コメントありがとうございます。

 さて、バンガード・ウエルズリー・インカム・ファンドについて、ですが、

<私の考えるメリット>
 歴史が長い(設定日1970年07月01日)。たぶん、途中で償還されないだろう。
 アクティブファンドとしてはローコスト。
 
<デメリット>
 配当が出てしまうので自分で再投資が必要。
 マネックスに口座管理料0.6%持っていかれる。

 といったところでしょうか?

 ひとつくらい、バランスファンドを持っていてもいいだろうと、5年くらい前の当時の判断でポンと購入しました。その後、売却する理由もなく、持っているうちに愛着がわいてしまった、という程度です。

 こんな感じで、結構「気楽」にやっています。

投稿: NightWalker | 2007年4月30日 (月) 15時42分

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