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2007年4月23日 (月)

投資を始める方へ(8): ボラティリティ

今回は、ボラティリティ(価格変動 特に下落)を前向きに考える、という話です。

ボラティリティとは、株価などの変動率のことです。「ボラティリティ(価格変動)を前向きに考える」というのは、値下がりしてもあせらない方がいいみたいですよ。ということを言いたかったのです。

  1. 値下がりを、儲けのチャンスと考えることができるか?
  2. 少々の値下がりでビビらないでいられるか?

ということが、長期投資では重要なんですね。

具体的な例を示します。
下の図は2006年度の日経平均月末終値を示したものです。とても、わかりやすい典型的な期間だったように思います。

 20070422

昨年度5月の下げは、大きかったです。

もちろん、運よく、2006年5~7月に投資を始めた人は、良い成績でした。

15467.33円(2006年/5月終値)で買った日経平均が、17287.65 円(2007/3月終値)に値上がりし、+11.8%の儲けです。

 問題は、運悪く、4月に投資を始めた場合です。仮にエヌ氏とします。

このエヌ氏、何を思ったか、いきなりポーンとトラの子の100万円を全部、日本株のインデックスファンドに投資してしまいました。しかし、いきなり、5月に値下がり。その後も低迷。かといって買い増す資金もありませんでした。11月頃、嫌気がさして、「勉強代だ」などとつぶやき、売ってしまいました。

16906.23円(2006年/4月終値)で買った日経平均を、16274.33円(2006/11月終値)で売ってしまいましたので-3.7%(3万7千円)の損です。

このエヌ氏、何が悪かったのでしょうか?

この場合は、まず、11月に売っちゃったのが、いけなかったんですね。いっぺんに投資してしまったため、値下がりしたときにも買えなかったのも、痛かったです。何より、全額、日本株式っていうのも凄すぎます。

相場観に基づいて投資するということは、大変難しいし、一般的におススメできるようなものではありません。そこで、ボラティリティ(値下がり)に耐えるための投資法としてのドルコスト法やリバランス。長期的リターンを享受するための買ったら売らないバイ&ホールド。リスク低減のための分散投資などが有効だといわれています。

上記の例で、標準偏差(ボラティリティでありリスク)、ドルコスト法と単純バイ&ホールドの比較をご参考に示します。

1.終値一覧と標準偏差。

年月 終値
2006/04 16,906.23
2006/05 15,467.33
2006/06 15,505.18
2006/07 15,456.81
2006/08 16,140.76
2006/09 16,127.58
2006/10 16,399.39
2006/11 16,274.33
2006/12 17,225.83
2007/01 17,383.42
2007/02 17,604.12
2007/03 17,287.65
平均 16,481.55
標準偏差 751.71

4.56%

日本株式のリスク(標準偏差)は、ここによると、21.62%だそうですから、去年1年の標準偏差4.56%は、大したことはなかったのですね。こういうことも数字で把握するとなんだか、はっきりします。こんな小さなことで、あせったら損な気がしてきます。

2.投資法による差

(1)単純バイ&ホールド

  17287.65(2007/3月終値)/16906.23(2006/4終値)=102.3%

  2.3%の儲けです。じっと、我慢の子でいれば、損はしませんでした。

(2)ドルコスト

累積
投資額
累積
投資
口数
評価額 ドル
コスト
収益
単純
騰落
04

10,000

0.59 10,000 0.0% 0.0%
05 20,000 1.24 19,149 -4.3% -8.5%
06 30,000 1.88 29,196 -2.7% -8.3%
07 40,000 2.53 39,105 -2.2% -8.6%
08 50,000 3.15 50,835 1.7% -4.5%
09 60,000 3.77 60,794 1.3% -4.6%
10 70,000 4.38 71,818 2.6% -3.0%
11 80,000 4.99 81,270 1.6% -3.7%
12 90,000 5.57 96,022 6.7% 1.9%
01 100,000 6.15 106,900 6.9% 2.8%
02 110,000 6.72 118,258 7.5% 4.1%
03 120,000 7.30 126,132 5.1% 2.3%

ドルコスト収益率①の推移と2006/4月に買ってバイ&ホールドした場合の騰落率②の推移を示してあります。

ドルコストの方が良い成績です。ボラティリティ(値下がり)がプラスに作用した典型例です。一時的に値下がりしたからこそ!単純な値上がり率より、収益率が向上しました。

むろん、この後もまた下がってしまうかもしれませんし、上がるかもしれません。上記の例は、ドルコストの効果を示すために意図的に選んだ期間です。ちなみに、ドルコスト法は、損でも得でもないそうです。参考となるrisさんのブログのエントリーを紹介します。同エントリーのコメントも参考になります。

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