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2007年3月29日 (木)

真っ当な株式投資

  日経BPonlineで 板倉雄一郎の『真っ当な株式投資』と言うタイトルの連載が始まりました。

  どうやら、同タイトルの著書発売に連動した企画のようです。

   で、早速この本、読んで見ました。

  感想......うーーーん、大筋、合意しましたっ!

  ちょっと気になったのは、デイトレードに対する認識です。著者は、デイトレードの問題を3つ指摘されています。

  その第1に、デイトレードは、価値を生まない。企業に資金を投じるという本来の目的を達成していない。社会に貢献していない。ということをあげておられます。

  ここのところは、微妙にニュアンスが違いました。

  デイトレードなどのトレーディング型投資やレバレッジをかけた投資は、株式市場の流動性を高める効果があると思うのです。その分、市場に貢献はしていると思います。もし、市場参加者全員がバリュー株のバイ&ホールドだったら、売買の量が減ってしまいます。買いたいときに買いにくく、売りたいときに売りにくくなります。また、市場の効率性も低下するように思われます。

  昨今は、過剰流動性ということが問題となっておりますが、流動性が低くなりすぎても困るわけです。いろんなタイプの投資家が存在し、市場が効率的であることが、インデックス投資の大前提です。

  ゆえに、デイトレーダーは、いてくれないと困る!(でも私はやらない)

  というのが、私の意見です(笑)。

  板倉さんと違って、ぜんぜん、真っ当じゃありません。すみません。

  しかし....真っ当って、なんなんでしょうね。「投資とはライフスタイルである」と、どなたかが、おっしゃって、いました、投資方法は、人それぞれでいいんじゃないか?ということなんだと思います。もちろん、コスト面での不利など、数字の上から明らかなことも多々あります。それを知った上で、チャレンジャブルな投資をするのは、その方の自由です。

 自分の投資方法を「真っ当」と表現するのは、おこがましい、というか、抵抗があります。私が、トレーディングはやらない、というのは、それが、真っ当であるからなどということではなく、私のライフスタイルなだけです。それを真っ当と言ってくれるなら、ありがたい限りですけれども。

 どんな真っ当と思われる投資方法であれ、誰かが得をしたとすれば、誰かが損をしているかもしれません。

 何を持って『真っ当』というのか?....難しいですね。

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コメント

板倉氏の言われる株式投資における「真っ当さ」とは、『未来』の不確実性を含めて確実な『今』の価値を把握する性質をいうのだと思います。
つまり、株式投資をなす上での意思決定過程の「真っ当」さを問い質しています。
ということは、『過去』の株価やそれを前提とするテクニカル分析などは何ら「真っ当」ではないのでしょう。
そうですから、当然デイトレーダーは「真っ当」ではないわけです。
分かるような気がします。

投稿: とおりすがり | 2007年3月30日 (金) 09時46分

とおりすがり様
 貴重なご指摘、まことにありがとうございます。
 私は、「デイトレーダーは損だから止めろ」と言う見解には大いに同意しています。

投稿: NightWalker | 2007年3月30日 (金) 20時28分

「敗者のゲーム」に端的に書かれているように、巨大な資源を注ぎ込んでいるプロが自動売買などで確実にサヤ取りはしていますので、市場の効率化の面でも個人のデイトレーダーは不必要なのではありませんか?

投稿: nq | 2007年4月 1日 (日) 16時28分

nq様
 ご指摘ありがとうございます。
>巨大な資源を注ぎ込んでいるプロが自動売買などで確実にサヤ取りはしています
 私は、違法な行為以外の取引は、量の問題はあるものの、すべて、市場形成に貢献していると思っております。ただし、やっている本人は、長期的には、損をすると思います。その損は、別の市場参加者に吸い取られてしまいます。

投稿: NightWalker | 2007年4月 1日 (日) 17時23分

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