資金循環の日米比較:2006年4Q
日銀さんより、資金循環統計(2006年10~12月期速報)が発表になっています。
日経新聞の報道:家計の金融資産、最高の1540兆円・06年末
主要部門・取引項目残高表(2006年9月末、12月末速報)によると日本の家計部門の2006年末、資産残高は、1540.8兆円。
ここのサイトに、資金循環の日米比較:2006年4Qというのがあります。例の日米資産配分の比較です。
数値を抜粋してみました。
日本 | 米国 | |
現金預金 | 50.5% | 13.2% |
債券 | 2.8% | 6.8% |
投資信託 | 4.3% | 14.4% |
株式出資金 | 11.9% | 30.6% |
保険年金準備金 | 25.9% | 31.6% |
その他 | 4.6% | 3.4% |
ついでに自分でもグラフにしてみました。(クリックすると大きくなります)
あいかわらず、日本は、現金預金の比率が多いです。 (米国が少ないと言うべきか)
ところで、私はどうなっているのでしょうか?
保険年金準備金は、いくらなのか良くわからないというところがあります。そこで、保険年金準備金およびその他を省いた比率で比較してみることにしました。
日本 | 米国 | 私 | |
現金預金 | 72.7% | 20.3% | 42.1% |
債券 | 4.0% | 10.5% | 0.0% |
投資信託 | 6.2% | 22.2% | 44.7% |
株式出資金 | 17.1% | 47.1% | 13.2% |
こうしてみると、日本の現金比率、とても高いです。年金準備金を除くと実に70%超が現金預金で運用されています。さわかみ先生のおっしゃるように、このお金が、投資に回れば...。
- 日本株が上がる...かもしれない。
- 外国資産が増え、資金が海外へ流出することで円高防衛ラインを形成し、安定した外国資産運用ができる...かもしれない。
あくまでも「...かもしれない。」ですが、日本の場合、リスク資産の価値が上がる余地が多分に残されていると言うことですね。逆に、米国は、自国民がやることはやりつくしており、海外の皆さんに資金を投入してもらわないとこれ以上は上がらないということになるのでしょうか。そんな簡単な話ではないとは思うのですが、考慮はしておきたいと思います。
<私の比率>
現金預金比率が多いのは、子供の学資資金、が大きいです。しかし、それにしても、キャッシュがこんなに少なくて、米国人は大丈夫なんでしょうか。大きなお世話ですね(笑)。債券の少ない私の方が問題かもしれません。
また、海外資産が多いこともあって、株式ではなく、投資信託経由の投資が多いですね。これは、ETFの活用が増えるに従い、逆転するものと思います。
というわけで、私の資産は、米国と日本の中間ぐらいでした。
皆さんの資産運用は、どうでしょう。日本型?米国型?
コメント
理系人間なので、こういうデータに基づいた記事が好きです。
資産が100万ドル以上ある人は、数パーセント分現金として持っているだけでも生活費・緊急費として十分。国全体の和は、このような少数のお金持ちの資産配分に大きく左右されているはずです。
だから、アメリカの一般家庭(平均値でなく最頻値近く)の現金保有率は、このデータよりもっと大きいのではないでしょうか。
日本では団塊世代など、お金持ちの人の投資が進んでいないのも、この比較にあらわれていると思います。
ちなみに私は現金が7割の日本型なのですが、1割弱まで今年中に減らす予定です。
投稿: 与六 | 2007年3月25日 (日) 16時22分
与六様
コメントありがとうございます。
>アメリカの一般家庭(平均値でなく最頻値近く)の現金保有率は、このデータよりもっと大きいのではないでしょうか。
ご指摘ありがとうございます。そうかもしれません。
また、本記事は単年度の数値ですが、ここ10年ぐらいどうだったかの推移を次回記事にしますので、しばらくお待ちくださいませ。
>ちなみに私は現金が7割の日本型なのですが、1割弱まで今年中に減らす予定
一気にですか!?すごいですね~、ご多幸を祈念いたします。
投稿: NightWalker | 2007年3月25日 (日) 20時16分
わたしも、日銀のこの統計は3ヵ月に一度チェックしてます。
私の比率は、株式・出資金の割合が恐ろしいほど高いです。しかも、設立した会社の自社株というハイリスク極まりないものです。
ということで、米国型以上に偏ってます。
(―.―;)
投稿: イニシアティブ | 2007年3月26日 (月) 17時22分
イニシアティブ様
コメントありがとうございます。
>しかも、設立した会社の自社株という....
ご自身に投資しているんですね。
何のお力添えも出来ませんが、イニシアティブさんの事業が成功しますことをご祈念致します。
投稿: NightWalker | 2007年3月26日 (月) 19時40分