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2007年1月 7日 (日)

母のポートフォリオの検討(見直し編)

 延々と続く、母のポートフォリオシリーズですが、前回エントリーで検討した結果をもう一度見直すことにしました。と言いますのは、相互リンクいただきました、しゅうんさんから、32資産(!)分のリスクリターン及び相関係数の所在を教えていただき、早速、再計算してみたところ、「おや」と思う点があったためです。

【前回検討したポートフォリオは以下】

【その他 ご参考エントリー】

 気になった点とは、効率的フロンティアを決定する日本株式と外国債券の比率の大小関係が逆になるという結果が出たことです。

 厚生年金の基本前提条件のデータ(前回エントリの前提)によると、日本株式と外国債券の関係において、外国債券比率が65.3%以下になると効率的(リスクが高くなればなるほどリターンが上がる領域)になると言う結果でした。

パターン 1 2 3 4
資産配分 日本株式 34.7% 43.0% 0.0% 0.0%
日本債券 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%
外国株式 0.0% 0.0% 7.1% 88.2%
外国債券 65.3% 57.0% 92.9% 11.8%
期待収益率 5.2% 5.4% 4.7% 6.7%
リスク(標準偏差) 10.7% 11.0% 14.6% 19.1%
リスクプレミアム 3.4% 3.6% 2.9% 4.9%
シャープ・レシオ 0.316 0.324 0.197 0.257

 ところが野村證券金融工学研究センターのデータ(シート42)を元に計算すると、外国債券比率が74.7%が以上になると効率的(リスクが高くなればなるほどリターンが上がる領域)となってしまいました。

パターン 1 2 3 4
資産配分 日本株式 25.3% 21.5% 0.0% 0.0%
日本債券 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%
外国株式 0.0% 0.0% 5.3% 73.5%
外国債券 74.7% 78.5% 94.7% 26.5%
期待収益率 4.1% 4.1% 4.4% 6.7%
リスク(標準偏差) 9.3% 9.3% 11.0% 15.1%
リスクプレミアム 2.3% 2.3% 2.6% 4.9%
シャープ・レシオ 0.248 0.249 0.238 0.327

 元の基本データの違いによって、外国債券が少ない方が効率的というデータと外国債券が多い方が効率的というまったく逆の結果になってしまうのです。

 ここで、野村さんのデータにおける期待収益率とリスク(標準偏差)一覧を示します。

資産 期待
収益率
標準
偏差
日本株式 3.69% 19.83
日本債券 2.03% 3.67
外国株式 7.62% 18.05
外国債券 4.24% 11.02
エマージング株式 11.84% 23.63
海外リート 5.72% 11.41

 ここでは、日本株式は、全くダメな資産ですね。ハイリスク・ローリターン。これは、サンプル期間が「1985-2005年」という日本株式最悪の期間を元にしているからと思われます。それ以前のデータであれば、エマージング株式に近い傾向になったものと思われます。(これについては、またいつか自分で計算してみたいと思ってます。)

 これが、影響しているのでしょうか?

 一方、外国株式と外国債券の関係においては、あるポイント(94.7%)より外国債券比率が低いと効率的フロンティアであるという前回エントリー時の計算と同じ結果が得られています。

 良くわからなくなってしまいました。

 そこで、系統立てて考えるのは止め(おいおい^^;)、いくつかの組み合わせを見比べて見ることにしました。野村さんのデータは、エマージング株式や海外REITもバッチリあります。私のお年玉ツールは、このように見比べる時に便利です(自画自賛)。

 見比べたのが以下の図です。「この領域が狙い目」と書いてあるポイントが私の候補です。 期待収益率が外国債券単体の4.24%より高く、同じくリスク(標準偏差)が11.02%未満の組み合わせであることが条件です。リスクは10%未満のゾーンです。なお、同じくらいのリスクの場合、リターンが高い方が、効率的であるのは、いうまでもありません。すなわち、図では、より左斜め上の方(≒シャープレシオが高い)のポイントが良いはずです。

20070107_2 

 上記の狙い目領域から、さらにシャープレシオの高そうな組み合わせを選んだのが、以下の表です。

パターン 1 2 3
資産配分 日本株式 20% 10% 20%
日本債券 0% 0% 0%
外国株式 20% 20% 10%
外国債券 50% 60% 60%
エマージング
株式
0% 0% 0%
海外リート 10% 10% 10%
期待収益率 4.95% 5.01% 4.62%
リスク(標準偏差) 9.82% 9.98% 9.27%
リスクプレミアム 3.15% 3.21% 2.82%
シャープ・レシオ 0.321 0.322 0.304

 結論ですが、結局、前回と同じ資産配分(上記パターン1)とすることにしました。

 2つの資産の組み合わせだと結果がバラけるのですが、3つ以上の資産(上記では4つ)を組合わせると、多少条件が異なっても、似たような解へ収束していくようです。不思議です。ポートフォリオ理論。

 こう考えていくと行き着く先は、全世界の各金融資産、株式、債券、不動産、商品、その他もろもろをそれぞれの時価総額比率で組合わせたポートフォリオ=最も合理的なアロケーション、と言うことになるのではないかと思うようになりました。

 その黄金比率は、手元の資料によると...ってそんなものないので、わかりませんが。

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コメント

はじめまして。
僕も同じようにExcelで効率的フロンティアを計算したりとかしています。

個人的には、「特定の条件(リスク・リターン・相関係数)で最適なシャープレシオを求める」ことは否定的(あまり意味が無いと思っています)で、それよりも、「どのような条件下でも上位25%に入るアロケーションを求める」ことに重点を置いています。

僕の場合、記事中の年金の条件や野村の条件のほか、
・内藤本「~実践編」の条件
・同本の期待リターンを使用した条件
・「ファンドインベスター」紙の過去5年の条件
・同過去1年の条件
などを使用して検証しています。
特に、長期間のデータを使用すると日本債券のリターンが高めにでる傾向がありますが、内藤本の期待リターン(日本債券は1%)が一番現実的かと思っています。

投稿: タロット | 2007年1月 8日 (月) 13時01分

タロット様
 アドバイスありがとうございます。
 たいへん参考になりました!
 どのような条件でも上位25%という探索手法は面白いですね。参考にさせていただきます。
 私の場合(母のも含めて)、日本債券は配分0%ですので、あまり気にしてませんでしたが、仰るとおり内藤さんの値は現実的ですね。

投稿: NightWalker | 2007年1月 8日 (月) 13時40分

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