日銀、利上げ見送り
この過程では、とある政治家の方から、議決延期請求権行使、なる発言まで飛び出しました。これには、かなり、びっくりしました。月夜の晩ばかりではないな(^^)と。あわててなのか、とある大臣の方が、否定する発言をしていましたが。
この調子では、参院選まで、利上げはできないような気すらしてきます。そんなことはさすがにないと思いますが、たったの0.25%の金利上昇が今回はできませんでした。
ここで考えて見ます。今、金利が上がらず、円安が進んでインフレになり得をするのは誰でしょうか?逆に金利が上がって困るのは誰でしょうか。
第1に、与党と政府ですね!
ひょっとすると、たったの0.25%の金利上昇で破綻する自治体がまだたくさんあるのかもしれません。もしそうなれば、自民党は、参院選、特に地方で大敗しそうです。
第2に円キャリートレードで儲けている海外の方々、第3に輸出型企業の方々、第4に海外に投資している私(^^;)....と続きます。
ガソリンがリッター100円から130円に上がるとみんな嫌ですよね。これは消費者の目から見ているからです。ところが、1ドルが100円から130円になるのは、嫌じゃない人も多いようなんです。これは消費者ではなく投資家、経済人の目から見ているからでしょう。たしかに海外投資をしている私にとってはうれしい部分もありますが、不必要に円安になると、追加投資しづらくなるという弊害もあります。
とまあ、考え出すといろんな矛盾が内在しています。
一方、このままでは、消費はそんなに増えないと思います。企業および株主は国際競争力維持の名の下、利益を追求し続けますから、給料は上がらず、収入は増えません。収入が増えなければ、フツーは、消費は増えません。毎月、Wiiみたいなヒット商品も出ないでしょうし。
唯一、このブレークスルーとなりうるのが、利上げだと、私は思っていました。
- 金利が上がると円安圧力を減少させ、インフレは「いい意味で」抑制される。
- 利上げにより、リスクフリーである利子収入が増えるので、特にあまりリスクを取れない層の消費が増加。
- 金利の先高感から、ラストチャンスとばかり借金をする人が増える。住宅、リフォームなどの消費に向かう。
変化が明らかになることで、人々は行動パターンを変える、と言う考え方をしています。
「今は金利を上げるときではない」
本当にそうだったんでしょうか?
それは、今後の相場が語ってくれると思います。
コメント
はじめまして!僕は経済学部の大学生です。お話とても参考になりました。やっぱり現場の生の声はとても勉強になりますね。たまにお邪魔させてもらいます!
投稿: 大学生 | 2007年1月19日 (金) 01時34分
いつも楽しく拝見しています。
確かに、それぞれの立場で様々な「思惑」があるでしょうが、この政府与党の幹事長の発言は、時代錯誤も甚だしいと思いました。
そもそも何のために「日銀の独立性」を確保すべく日銀法を改正したのかに遡って考慮していただきたく思いました。
もっとも、そのようにしたならば、いっそのこと旧日銀法の制度趣旨である「国策のため」に利上げ反対ということだったことから、先祖がえり的な日銀法の再改正との発言になったとも・・・。
とはいえ、この方には、何故日銀法が政府の「議決延期請求権」を認めているのかを今一度、恐縮ですが、お勉強していただきたいものだと思いました。
投稿: とおりすがり | 2007年1月19日 (金) 02時18分
皆様コメントありがとうございます。
>大学生様
現場の声(^^;)...参考になったのであれば、幸いです。これからもよろしくお願い致します。経済学のお勉強がんばってください!
>とおりすがり様
この発言の主は、古い自民党そのものだと思います。顔も恐いし(^^;)。勉強以前の問題かもしれません。
投稿: NightWalker | 2007年1月19日 (金) 20時55分
利上げしても構わないと思っていたのですが。。--;
政府が口出す問題ではないのに。
どうせ選挙は自民が負けますから! 残念!
でも民主党も駄目政党だ・・! 斬り!
投稿: にじ@Ray | 2007年1月21日 (日) 19時01分
にじ@Ray様
コメントありがとうございます。
>でも民主党も駄目政党だ・・! 斬り!
たはは。出ましたね、久しぶりにサムライさんが。
以前の記事でも書きましたが、投資家にとって期待できる政党が、いまいちないですよね。
投稿: NightWalker | 2007年1月21日 (日) 19時36分