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2006年9月16日 (土)

ミクシィって何?

 ミクシィの日本人会員が1億人になった時、ソーシャルネットワークと呼べるのでしょうか?

 というのは、半分冗談ですが、早晩、ミクシィは、SNSだけでは事業拡大が難しくなり、総合XX企業とか多角化経営とか海外進出とか、思い出せませんがこれまでもあった、数々の「伝統的お題目」を唱えなければならなくなる....かもしれません。

  なにしろPER222倍(9/15終値ベース)です。

  長期にわたる異常に高いPERを説明できた企業は、これまで一つもなかった、のです。

 ジェレミー・シーゲル氏の「株式投資の未来」の「過大評価される成長株-新規公開株(IPO)」では、

以上のデータをまとめると、こう結論できる。IPO投資家は、おなじ規模の小型株を買う投資家に比べて、手にするリターンが低く、しかも引き受けるリスクが高い。IPOを買うのはあきらかに、宝くじを買うのに似て、長期的には割の合わない戦略だ。

  IPO株投資は、長期的に見て、ハイリスク・ローリターン商品だ、というわけですが、なぜこういった高騰が発生するかと言うと、

バブルを長続きさせるのは、「もっと馬鹿がいる」理論だ。いまの株価がどれほど馬鹿げていても、もっと高値で買うだれかがかならずいるとみなが思うからこそ、長く続く。

 と述べてます。名著「ウォール街のランダム・ウォーカー」にも南海バブルの項で同じことが書かれています。

しかし、誰もが「自分たちよりも愚か者が存在する」という理屈を信じていた。株価が上がり、買い手が付けば、その前に買った人たちは利益が得られる。したがって、ほとんどの投資家は、自分たちの行動は「まったく理にかなったもの」と信じていた。

 というわけで、私自身は、新規上場株への投資には興味がないんですけれど、こういった話題性のある銘柄が出てくるのは、実はインデックス投資派にとって喜ばしいことだと勝手に思ってます。なぜなら、インデックスを買わない人が多ければ多いほど、インデックスの優位性が高まるという矛盾した側面があるからです。

 これまた名著「敗者のゲーム」の「おわりに」に、投資は危険なゲームであり続けるだろう、と述べた上で、

やがてそのうち、一人の投資家を除いて、すべての投資家がインデックス・ファンドを使うようになるかもしれない。そうなったらその最後の一人は大もうけするだろう。

 というたいへん深い示唆があります。

 私は、ミクシィさんのサービスや経営を批判しているわけでは、もちろんありません。新しいことを始めるのはすばらしいことです。それを応援する方々もまたすばらしいと思います。

 インデックス投資家にとって、非インデックス投資家は、その投資戦略がバリュー、セクター、成長、IPO等々なんであれ、必要不可欠な存在なのですね。お互い助け合って生きていきましょう。

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